おめでたい時やお正月には「梅」を生けて飾りますが、なぜ「梅」がおめでたい植物の1つとされているのか理由をご存知ですか
こんにちは。
光風流家元 内藤正風です。
今日は朝から「光風流本部いけばな教室」において教室を開催しているのですが、お稽古にお越しになられている先生がウメを生けられていたので、今日のブログでは、「梅」が何故おめでたいモノとされているのかについてご紹介したいと思います。
おめでたい時やお正月に、なぜ「梅」を使うのか
そもそも ”梅を愛でる” という文化は、中国から渡ってきたものです。
日本で花見と言うと「桜」が一番に思い浮かびますが、これは日本独自の価値観で、桜の花見が日本において一般化するまでの昔々その昔は「梅」がその中心だったのです。
梅は、まだ寒さが厳しい中を他のどの花にも先立って咲く事から「百花の魁(ひゃっかのさきがけ)」と呼ばれます。
又このように花が他の植物よりも先に咲く姿を人間に置き換えて、先に花が咲くというのを他の人よりも先に結果を出したり世に認められるという事で、おめでたい材料と考えられています。
また、梅の新芽は「スワエ」と呼ばれて、まっすぐに勢いよく天に向かって伸びてゆきます。
この姿が大いなる発展や進歩、成長を連想させると言う事からも。おめでたい材料と考えられています。
おめでたい時の代表「松竹梅」
おめでたいモノの代表としてよく言われる「松竹梅」とは、松と竹は冬の寒い盛りにも青々としており、梅は寒い最中に咲くという事で、中国の文人画などに好まれる画題「歳寒三友(さいかんさんゆう)」からきています。
ちなみに「歳寒三友」とは、ウイキペディア先生によると。。。
歳寒三友(さいかんのさんゆう)は、宋代より始まった、中国の文人画で好まれる画題のひとつであり、具体的には松・竹・梅の三つをさす。
三つ一緒に描かれることも多いが、単体でも好んで描かれる。日本では「松竹梅(しょうちくばい)」と呼ばれる。松と竹は寒中にも色褪せず、また梅は寒中に花開く。これらは「清廉潔白・節操」という、文人の理想を表現したものと認識された。
日本に伝わったのは平安時代であり、江戸時代以降に民間でも流行するが、「松竹梅」といえば「目出度い」ことの象徴と考えられており、本来の、中国の認識とは大きく異なっている。
と書かれています。
まあいずれにせよ、梅は古来から薬としても役立てられていましたし、私たちの生活にとても関係の深いものなのです。
一枝を挿すことで得られる心の豊かさを楽しんでみませんか
梅1枝だけでも、とても素敵な空気感を醸し出してくれます。
凛とした空気感、ウメのふくよかな香り、お花がある心の豊かさ、これだけのものがたった1枝で得ることが出来るのですから、素敵だと思いませんか。
折角の新年です。1月から2月の間は梅の花のシーズンですから、器が無ければグラスでもお皿でも何でも良いですから、ちょっと1輪1枝を生けてみませんか。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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