これからも続くコロナ禍においてオンラインは魅力ある手法です。しかしこの手法を生かすも殺すも私達の使い方次第です

こんばんは、内藤正風です。
今日は朝から夕刻までセミナーを受講していました。こんな時のセミナーですので、オンラインとオフラインから参加方法を選択できるようになっており、私はオンラインでの参加を選択しました。

オンラインは便利だからこそ、落とし穴も沢山ある

私は緊急事態宣言が発令されている時を中心に、必要に応じて、光風流の役員会や講習会などをオンラインを使って開催してきました。なので会議や講習会をオンラインで開催する便利さや価値について痛感しています。
まず第1に会場まで移動をしなくても参加することが出来ます。そしていつも生活や仕事をしている環境で参加することが出来るので、リラックスして受講参加することが出来ます。

しかしこれって逆に見ると大きな落とし穴になってしまうのです。

まず、移動しなくて済むという事は、自分の中のスイッチの切り替えがしにくいという事でもあります。
わたしたちは普段、会社や学校などに電車やバスに乗ったり車を運転して向かいます。そんな時間は移動しているというだけではなく、実は気持ちの切り替えの時間にもなっています。

これがオンラインになると一切の移動をしなくてもよくなってきますから、日常とお仕事や日常と講習会、あるいはお仕事と講習会のスイッチの切り替えについて自ら意識をしなければ、メリハリが無くなってしまってグダグダになってしまいます。

そしてこれはオンラインで参加される環境についても同じ事を言うことが出来ます。
普段くつろいているリビングで会議や講習会を受講したり、ご家族が横に居られる中での参加受講という事になると、ご家族から声を掛けられたりお電話がかかってきたりという日常の時間が身の回りで過ぎているのですから、集中しにくい環境になってしまうという事でもあるのです。

オンラインは発信者と受信者の両方で作りあげてゆくもの

私は、オンラインにおける会議や講習会は、発信者と受信者の双方において作りあげてゆかなければ良いモノにはなりにくいと思っています。

たとえば発信者がいくら良い機材をそろえていても、受信される方が小さな画面で見難い環境だったり、電波状態が悪く途切れ途切れになってしまうような状態の場合には、どうしてもストレスが発生してしまいます。
そして先にも書いたように、発信側がいくら内容を濃くして行こうと思っていても、受信される側が電話を身近において着信があるたびに通話をされていたり、家族から声がかかって度々席を離れるような状況で参加されていた場合には、その時の内容はほとんど記憶に残らなくなってしまうと思います。

すなわちオンラインでの会議や講習会を実りのあるモノにしようと思ったら、受信される側の皆さんも環境を整えようという動きをして頂く事が出来なければ、発信側がいくらオンラインの品質やレベルを上げようとしても成果に結びつけることは出来ないのです。
そう、発信側と受信側の双方で良くするための取り組みを行なうことが大切なのです。

長所と短所は表裏一体

「リラックスできる」はとても素晴らしい事です。「移動時間が不要」なのは自分の時間を生み出せるという事でもあり素晴らしい事です。
しかしオンとオフの切り替えが出来ないことによって生まれてくるデメリットは、避けなければなりません。

昔から言われる「長所と短所は表裏一体」という言葉の通り、特徴を良い方向に生かすことが出来るようにしないと意味が無くなっちゃいます。
マイナス面は改善しプラス面をより伸ばしてこそ、価値が生まれるし新しい可能性を見出すことが出来るようになると思うのです。

まだまだコロナと共に歩む世の中は続くと思います。そんな中でオンラインはこれからの世の中の重要な手法の1つなのは言うまでもありません。
そんな中ハッキリと1つ言えるのは、手法は使い手次第で”良い一手”にも”悪い打ち手”にもなるという事です。

まだまだオンラインの生かし方やリアル(オフライン)との組み合わせや使い分けも、思考錯誤が必要だなぁと思った1日でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。