「個性の時代」とか「個を出す」とかよく言われますが、個性って人と違う事ではないんですよ。

こんばんは。
今日はお花を抱えた幸せ配達人になっていた、いけばなの光風流家元 内藤正風です。

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今日は11月30日。
ごと日と言う事でお忙しくなさっておられた方も多い事と存じます。
いよいよ明日から12月ですね。今年をシッカリと締めくくり、来年に向けて弾みになる月にしたいと思います。

「個性の時代」とか「個を出す」ってなに?

最近「個性の時代」とか「個を出す」と言う言葉を、よく目や耳にしますし、よく言われています。
人と違う事が「非」とされた時代から、個性が認められ個性を大切にしようという考え方に移り変わって行く流れには大いに賛同しますが、けれど本当の意味で、「個性」と言う事について理解し実行できている人はとても少ないように思います。

そもそも「個(個性)」と言うものは、人と違うかどうかと言う事ではなく、自分の考え方や価値観の中核をなす部分から自然発生したものが「個(個性)」に他ならないと思います。
なので他の人と違う事と考えている時点で、それは他の人との比較でしかなく、自己の中核から発せられた「個(個性)」とは全く違うものでしかないと思います。

この部分を勘違いしている人によくある行動パターンには二通りあるように思います。

「個性」を人と違う事と勘違いしている人の行動パターン

パターン1は、とかく見た目を人と違うようにしようしてみたり、取ってつけたように目を引く行動をしてみたりと、上辺ばかりに意識が行っている人。
もうこういう人はペランペランです。全く中身がありません。(笑)
なので中身の無さがすぐにバレてしまい、周りから相手にされなくなってしまいます。
当然長続きもしません。

パターン2は、斜に構えてアウトローを気取って、周りにいるそういう人たちの行動パターンをお手本にしたり真似たりする人。
こういう人はアウトローがカッコいいと思っているんですね。

まあまあしゃあないですね。
もともと日本には「婆娑羅(ばさら)」や「傾奇者(かぶきもの)」という考え方や行動が古来よりあって、もてはやされる土壌がありますからね。
ちなみに「婆娑羅」や「傾奇者」っていうのは、日本特有の「粋」や「数寄」というものをモットもっと究極にとんがらせて極端にし、見た目は異形・異様な風体を好み、仲間同士の結束と信義を重んじ、命を惜しまない気概と生き方の美学に基づいたものです。

アウトローとかアウトローに憧れたりって昔からあったって事ですね。(笑)

ただ一つ言えるのは、みんなが一目置いていたり世の中から認められているアウトローの人は、自分の片足(軸足)をしっかりと保守本流の中に置いています。
だからこそもう片方の足で自由に動き回る事が出来るし、少々おかしなことをしていても道を踏み外してしまうことは無いんです。

人と比較するのではなく自分をしっかりと見つめ成長する事が個性を育てるという事

どうしても人間は、他の人がしている事が格好よく見えたり羨ましく思えたりしてしまいます。しかしそんなところをスタート地点にして、個性なんて絶対に生まれないと思います。

人と違う事をするのが個性。。。
これは「個を出す」とか「個性」と言う事とは全く違うものだと思います。

自分の人生や価値観と言うような内面を表現する事こそが個性(個)だと私は思いますし、言葉を変えれば「自分らしさ」とか「あなたらしさ」と言う事が個性なのだと思います。

そしてその上でもし人と違っているところがあったとしたら、それは「自分らしさ」とか「あなたらしさ」の中に、たまたま人と違っている部分が有ったって言うことにすぎないのです。

まずは自分の軸足をしっかりと位置を決め、そして安定させることが個性を磨く第一歩ではないでしょうか。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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