大きな幸せは、小さな幸せを積み重ねて「幸せ体質」にならないとやって来ないのをご存じですか。

こんばんは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

昨日は急遽、いけばな作品の写真撮影を行ってきました。
「楓(かえで)の紅葉(こうよう)した良い材料が手に入ったので、来年掲載予定の作品の写真撮影をお願いできませんか――」って光風流の先生から連絡が入ったからです。

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紅葉(こうよう)はスグに葉っぱが落ちちゃったり、葉っぱがカシャカシャになっちゃったりしてダメになっちゃうので、良いのが有ったら即行動しないといけないからなんです。

この先生から連絡を頂いて、スグにいつも撮影でお世話になっているスタジオ栄光社さんに連絡をして「明日か明後日で撮影の時間取れませんか―!お願いーー!!!」って無理無理お願いをして昨日撮影を行ったって事なんです。

紅葉(こうよう)っていうのは、木が冬に向けて自分を守るために葉っぱを落とそうとするから起こるのです。

撮影に行く前に私共の教室で、楓の特別な養生をしてそれから下生けを行いました。
紅葉の材料ってすぐに葉っぱがダメになっちゃいます。
これは紅葉するメカニズムが関係しているので、ある意味どうしようもない事なんです。

紅葉するメカニズムと言うのはザックリと言うと、そもそも葉っぱが緑色なのは根元から栄養が送られて葉っぱに届いて光合成が行われているからなんです。
それが気温が下がってくると、葉っぱが木に付いたままでは冬の寒い中で木の本体(幹)を守りきれないので、葉っぱを落とそうとするのです。
この時に木は、これまで葉っぱに送っていた栄養を留めちゃうのです。
すると葉っぱは光合成が出来なくなり、葉っぱの元々持っていた素性の色が出てきて見えるようになるのが黄色の紅葉です。
ポプラとかイチョウがこれですね。

そして赤色に紅葉するのは、栄養の行き来がストップしちゃって葉の中に残されていた栄養から生み出される成分が赤色の素性を持っているので、楓とかは赤色に紅葉するのです。

ザックリの説明ですよ。
詳しく知りたい方は、ググるなりしてくださいね。(笑)

で、本部いけばな教室で作品のあらかたの形を作り上げておいてから、写真スタジオに持ち込んで仕上げて撮影を行ったのです。

いけばなの先には沢山の笑顔が有る

結構気を使う作品ですが、作品を生けて写真撮影が終わった後は、この先生にとっても素敵な笑顔になっていただく事が出来て本当に良かったです。

良い作品が出来上がった笑顔。
努力が実った笑顔。
集中していた時間から解放された笑顔。
お花を生けること自体が楽しかった笑顔。

色んな要素がありますが、写真撮影をしている最中や終わった後は絶対に皆さん笑顔なんです。

これは普段のお稽古の時もそうです。
お家で生けられた時もそうです。
お花がそこにあると笑顔が必ず生まれるのです。

お花ってそれ自体が可愛かったり、ホッとする存在ですよね。
なのでお花が有る事でみんなの会話の種がそこに生まれるのです。
お花かわったね。
このお花なんてお花?
って。

あるいは、お子さんがおられたらお父さんやお母さんがしている事には興味津々ですよね。一緒にしたいって言いだされたりして、一つの事に一緒に向かうきっかけになったり、共通の話題になったりしますよね。

植物は二酸化炭素を吸って酸素を生み出します。
酸素は「陽」のものですから、その空間が陽の気に満たされたら良い影響があるに決まっていますよね。

お花を生ける事は、誰でもが幸せを紡ぎだす事が出来るキッカケです

幸せの一番最初は何から始まるかご存知ですか?
会話です。
会話はキャッチボールです。
お互いに話をするっていうことは、お互いを知ることになりますし繋がりが深くなります。
繋がりが深くなるっていうことは「絆」が強くなるって言うことですよね。
絆が強くなるっていう事は、幸せが大きくなるって言うことです。

私の周りでお花を生けた皆さんは、確実に幸せになっています。
大きな幸せか小さな幸せなのかは個人差があります。
しかし必ず幸せな物語が生まれています。
暫く会話が無かったご主人と会話のきっかけになったり、事務所にお花を生けていたことで「お花を生けているような方なら」って事で商談がまとまったり、家でお花を生けていたらお子さんが興味津々で一緒にお花を生けるようになったり、ご両親と近所に住んでいても特に用が無いと疎遠になりがちだったのが、ご両親が作られているお花をもらいに行くようになって会話が生まれたり。。。。。。もう挙げればキリがありません。

お花を生ける、お花を飾るっていうことは、幸せ物語を紡ぎだす事に他なりません。
絶対に幸せが身の回りで起こります。
最初は小さな幸せかもしれません。
しかしその小さな幸せを積み重ねていると、自分自身の体質が幸せ体質になりますので、そうなると時々大きな幸せが起こる様になります。

大きな幸せが欲しいと思っても、そんなものは急には起こりません。
だってそういう流れが自分の身に付いていないじゃないですか。
まずは小さな幸せから起こるようにしてゆきましょう。
それを積み重ねていれば、必ず大きな幸せがやってきます。

騙されたと思って!(騙してはいないですよ(笑)(笑))
一輪でいいです。空き瓶でいいです。コップでいいです。
まずやってみてください。

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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