いけばな展って「お祭り」だと私は思っています。なのでみんなで一緒に楽しまないと勿体ないと思います
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ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
先月の25日(木)から始まった秋のいけばな展のシーズンも、いけばな展4つを終えてホッとしています。とはいえ、まだ11月にいけばな展がありますので、終わった~。って感じではありません。
とにかく、「大阪・関西いけばな展」「兵庫県いけばな展(淡路島会場)」「こうべ芸文美術展」「日本いけばな芸術特別企画 in 大阪・関西万博」にお越しくださいました皆様、本当にありがとうございました。
いけばな展って「お祭り」なのです
私はいけばな展って「お祭り」だと思っています。
とこんな風に言うと、いけばなをお稽古している人にとって、いけばな展は発表の場としてとても重要な機会であり、それをお祭りだと言うだなんて ”けしからんッ” て思われる方もおられるかと思います。しかしそういう発表の場という意味合いも含めて「お祭り」だと思っていますし、「お祭り」にしなければならないと思っています。
お祭りって、そこにあるのは、「真剣」と「楽しい」です
皆さん地元のお祭りに参加される時や、お祭りを見に行かれるときってどんな気持ちになられますか。
お祭りに参加されている方は、古くからの決まりなどを守りながら儀式を行われたり、その準備を行なわれますよね。その時ってみんなと一緒にワイワイ言いながら「楽しさ」がありますが、それと共に「真剣」に取り組まれていると思うのです。
一方、お祭りを見に行かれる方は、ウキウキわくわくしながら「楽しみ」を満喫なさっておられますよね。
なので私はお祭りの場にある人の気持ちって「真剣」と「楽しい」が主に支配していると思っています。
ちなみに私は、「いけばな展」もこの「真剣」と「楽しい」が主に支配している場だという風に思っています。
いけばな展は、いけばなを核にして出展者と展覧者がそれぞれの立場で「楽しむ」場なのです
いけばな展は、いけばな作品を展示して皆さんにご覧いただく機会になります。つまりそれは作品を作り展示する者、作品を見に来てくださる方、それぞれが自分なりの楽しみを見つけ出し満喫する場であるという事が出来ると思います。
まずいけばなの作品を展示するものは自身の作品作りあたって、真剣に作品と向き合います。それはいうなれば自身の分身を生み出す作業に外ならず、そこに妥協があると他の人には分からなくとも自身の心がそれを知っているのですから、作品を生み出した満足感や試行錯誤をした上で生みだすことが出来た達成感は十分に得る事が出来なくなってしまいます。
したがってそこには、作品の上手下手や善し悪しではなく、どれだけ真剣に作品と向き合うことが出来たかの一点が重要であり、真剣さが大きければ大きいほど満足感や達成感という楽しさを大きく感じることが出来るようになるのです。
そしていけばな展にお越しくださる方は、いけばなの作品を見て楽しんでいただくという事だけではなく、その会場までの道中や、一緒に行く人と過ごす時間や、食事、買い物などありとあらゆるものを含めて「楽しい」時間を過ごしていただけたら良いと思っています。
そしてもっと言うならば、そうやって皆さんが見に来てくださるから、作品を展示するものは「みんなが見に来てくれるから、少しでも良い作品を作り上げることが出来るように頑張ろう」と思えるのです。
いけばなをキーワードにして全ての人が楽しむ機会が「いけばな展」なのです
どうでしょう、私の言いたいことをお分かりいただけましたでしょうか。「いけばな」をキーワードにして、そこに関連する色んなものを楽しんじゃうのが「いけばな展」に他ならないと私は思うのです。
いけばな展で作品を楽しむのはもちろんの事、行ったことない場所に出掛ける機会にする。お友達と一緒に出掛ける機会にする。お食事を楽しむ。観光を楽しむ。そんな風にして下さるのが、本当に嬉しいですし、そういう皆さんの姿を見ているのが本当に楽しいです。
是非いけばな展を機会にして、皆さんに楽しんでいただく事が出来れば、それに勝る悦びはありません。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。