いけばなの作品は「生」で見ていただくからこそ、その本当の魅力を感じる事が出来るのです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

これは私がいつも申し上げている事ですが、いけばな展において「上手下手以前に、全精力を注いで作品を作らなければ」と私が思うことが出来るのは、わざわざ時間を割き、足を運んで見に来てくださる光風流の皆さんや仲間友人の皆さんが居てくださるからにほかなりません。

先日の9月下旬から10月半ばまでにかけての ”いけばな展4連チャン” の時も、皆さんが見に来てくださると思うから、頑張ることが出来たのです。

「見に行けないので後で写真で見せて」とか言われると、イラっとする

私の原動力に原点に「皆さんが見に来てくださる」という思いがあり、それが強いからだとは思うのですが、いけばな展の案内をさせて頂いた時に、「見に行けないので後で写真で見せて」とかって言われると、イラっとするのです。あ~イラっじゃないなぁ、ムッチャ気が悪いんです。

なぜなら私は作品を作るにあたって、皆さんが見に来てくださるのだから心を込めると共に全力で作品と向き合わなければと思って取り組んでいます。なのに「後で写真で見せて」的な軽く扱われるというのは、わたし的にはどうも納得がいかないのです。

なのでハッキリ言って私の心情的には、「心を込めて生けた作品なんだから、足を運ぶという行為も含めて心を込めて見に来ない奴には私の作品は見せてやらない。」くらいの思いがあるのも事実です。

作り上げた作品を「誰にも見てもらわなくて良い」とは思っていない

とはいえ、作り上げたいけばなの作品を、誰にも見てもらわなくても良いとは全く思っていないのですよ。なので、いけばな展後には作品を自分のブログなどで紹介もしますし、SNSなどでも紹介させて頂いています。
とはいえ、会期中は作品の全体像はやっぱり現地に来られた方に楽しんでいただきたいので、いけばな展が終わってから作品の全体が分かる写真は公開するようにしています。

ええ、自分でも「矛盾しているなぁ」とは思っているんです。分かってはいるのですが、なんでこんな思考になっているのか、自分自身でも全く分からないのも事実なのです。
ま、ヘンコだという事にでもしておいていただいたら良いかなぁと思います。だって私自身が、なぜこんな矛盾した思考になっているのか分からないし、けれどこの2つの気持ちがあるのも事実なので。(笑)

いけばなの作品は、「生」からしか本当の良さは感じていただく事は出来ない

とはいえこれだけは言わせてください。いけばなの作品の本当の魅力は、「生」からでなければ絶対に感じ取っていただく事はできません。絶対にです。
なぜならそれは、使っている材料のその素材感。
作品の大きさから伝わる迫力。立体物としての奥行き感や広がり。こういうものっていうのは、その目で見て頂かないと感じることはできないのです。

写真は記録としての役割はあるでしょうが、人間の目は立体感や素材感を含めてもっともっと細かな情報を受け止め、色々な事を感じているのです。またその会場の空気感やお花の匂いなど、目で見る情報だけではなく五感で感じるということも、写真では絶対に出来ないのです。

いけばなの作品は、私だけではなく「私たち」1人1人それぞれの作者が心を込めて生けた作品です。なので、あなたの目で見て、鼻で匂って、身体で感じて頂きたいのです。そのためには是非会場に足を運んでご覧いただきたいのです。
生の魅力を会場でご堪能くださいね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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