「使命」が有るという事は、するべき事がそこにある幸せを感じる事が出来るということです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日はいつもお世話になっている方のお宅に年末のご挨拶にお伺いしてきたのですが、「蕎麦を食べに行きましょう」とお誘い下さったので、食事を楽しんできました。
その中で、私がいけばなに携わる様になった時のことを思い出す機会になるような話題もあり、そんな中で「使命」という事について改めて思う機会になったので、今日はそんなことについてブログを書きたいと思います。

若い頃には自分の使命なんてわからなかった

若い頃は、自分の置かれている環境に反発をした時期もありました。それは若さゆえの無知と未熟がゆえの事なのですが、親の後を継ぐと言うことを ”親の敷いたレールの上を歩んでゆく事” と解釈し、男子たるもの自分で道を切り開かないだなんて事格好悪い事だと感じていました。今から思えば「なんて浅はかだったんだろう」と恥ずかしい限りです。

しかし歳を重ね30代後半から40代前半になる頃には、親の敷いたレールなんてどこにもなく、自分で試行錯誤しながら歩みを進めるしかないという事を骨身にしみて痛感していましたし、そんな中で日々いけばなに携わりながら、自分がいけばなの家に生を受ける事が出来て本当に良かったと思うようになりましたし、あの両親のもとに生まれる事が出来て本当に良かったと思うようになってきました。
そのころからハッキリと感じるようになってきたのです。自分はこの世に使命を持って生まれてきたのだと。

「使命」って大層なものではなくて、無条件に好きで楽しくて幸せなものだと思います

ちなみに「使命」なんて、改めて書いたり言ったりすると、凄く大層な事に思われるでしょうが、私の中では使命と言うよりも「これがしたい!!!」って感じなのです。
お花を生けるのが好きです!
何もない所に器を据え、自分の心のおもむくままにお花を生け作品を生み出す。するとその作品を見て喜んでくださる方がいてくださる。もう最高に幸せです!
生徒の皆さんがお花を生けて笑顔になったり、いけばなの仲間と語らって笑顔になったり、今まで経験したことが無い事を経験して笑顔になったりしてくださる。そんな姿を見ているのが最高に幸せです!
私にとっては、たったそれだけの事なのです。

私がするべき事がそこにある幸せ

ちなみに「使命」というと多くの方が、何かを背負わされているとか、何かをしなければならないという様な、そんな風に思われる方もおられるのではないかと思いますが、全くそんな感覚を私は持っていません。なので ”いけばな” をしなければならないという感覚ではなく、 ”いけばな” をしたいのです。
とはいえこんな事を言っていますが、 ”いけばな” に関する事が全て好きだったりしたいわけではありません。だって、事務なんて最高に嫌いですから。(苦笑)

そんな中でひとつ明確なのは、 ”いけばな” の家に生まれたから ”いけばな” をしなければならないという感覚は私にはありません。
確かに若い頃には、そんな気持ちもいくらかはあったと思います。いけばなが楽しいという気持ちと両方が混在していました。
けれど歳と共に、好きと言う気持ちや楽しいという気持ちや嬉しいという気持ちがドンドン勝ってきて、この家に生まれた事やあの両親のもとに生まれた事に感謝するようになっていました。
それを言い換えれば「私がするべき事がそこにある幸せを感じている」と言うことでしょうか

「使命」をもってこの世に生を受けた幸せ

数年前にバリ島在住の友人の新野節子さんが、こんなお話を聞かせてくださいました。

人間のおでこには使命が書かれていてそれは普通の人々には見えないそうです。高僧や修行を積んだ人には見えるそうですが。
生きるという事は、その使命を一生かけて探すこと。そして使命に沿った生き方の出来る人は、幸せに満ちた人生を送れるそうです。
家元は人生の早い段階で使命に気づき、それに沿った生き方をしている幸せな人だと思いますよ!

って。

いやぁ、恐縮です!そない大したものじゃないんですが、そんな風に仰って頂けて。
まあ、私のおでこに何が書かれているかなんて自分では全く分かりません。もしかしたら「肉」って書いてあるかもしれませんね。(笑)

難しい事はよく解りませんが、とりあえず自分が「使命」を持ってこの世に生を受けた事を、本当に有難い事だと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。