9月10日は中秋の名月ですが、今年は「中秋の名月」と「満月」が同じ日になるとても珍しい年なのをご存じですか

こんにちは、内藤正風です。

今日は秋に開催するいけばな展の抽選があり、会議に出席してきました。

今年の9月は珍しい事が起こります

9月といえば中秋の名月ですね。
満月を愛でながら月見酒を一献傾けて秋を楽しむなんて、ホント贅沢な時間だと思いますし、そんな風情を楽しむことが出来る日本人に生まれて本当に良かったと思います。

そんななかで今年の秋はとても珍しい事が起こるのをご存じでしょうか。
それは「中秋の名月」と「満月の日」が同じ日になるのです。

基本的に中秋の名月と満月は同じ日にはなりません

月は約1か月間に1回満ち欠けを繰り返しているのは皆さんご承知の通りですが、実はこの約1か月というのが曲者なんです。
月が満ち欠けをするのは地球の周りを月が公転しているからで、この公転の周期が約29.5日で1回転しています。
一方カレンダーの1か月は30日や31日がありますし、2月なんて28日(29日)しかありません。なので暦と月の満ち欠けは連動していないってことなのです。
すなわち ”約1か月だけれど、キッチリ1か月ではない” という事なのです。

ですので、基本的に中秋に完全な満月になるほうが珍しいってことになるのです。

「中秋」と「仲秋」の違い

ちなみにパソコンやスマホで「ちゅうしゅう」と入力すると「中秋」と「仲秋」の2つの文字が表示されますが、この違いをご存知ですか。この「中秋」と「仲秋」には、ちゃんと意味があるのです。

古来日本の四季は、1月~3月が春、4月~6月が夏、7月~9月が秋、10月~12月が冬とされています。
7月~9月が秋??って思われるかもしれませんが、これは日本はもともと旧暦でしたので、旧暦の秋7月~9月は、現在の暦でいうと8月~10月くらいの時期にあたるので、この様になるのです。
そしてこの7月~9月を、7月は初秋、8月を仲秋、9月を晩秋と言うように呼ぶので、「仲秋」とはすなわち「旧暦の8月の事をさす言葉」なのです。

では「中秋」はどういうことをさすのかと言うと、秋のど真ん中!って事を言います。
すなわち旧暦7月~9月の真ん中の月は8月で、この8月の真ん中の日は15日と言う事になります。
すなわち「中秋」とは「旧暦の8月15日をさす言葉」という事です。

満月の中秋の名月を楽しみましょう

9月10日はお天気もよさそうですので、「満月」の「中秋の名月」を楽しんでみませんか。

9月10日の満月は、18:59だそうです。

今の時期の夜はとても心地の良い時候ですので、お気に入りのおつまみとお酒を片手に過ごす時間なんていかがでしょうか。
あるいは光風流西播支部の観月のいけばな展もありますので、そちらにお出掛けして頂き、いけばなとお月見を楽しむなんていうのも楽しい時間を過ごしていただく事が出来ると思います。
是非どうぞ。

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。