今日は「中秋の名月」です。折角なので夕食後に外に出て、お月見を楽しんでみませんか

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は「中秋の名月」ですね。
9月の中ごろ以降のお稽古は、皆さんにススキを使った花材をご用意させていただいており、今日のお稽古もススキを使った盛花をお稽古していただきました。

「ならでは」を楽しむ贅沢

私は折角日本に日本人として生まれたのですから、四季折々の風情や景色、食べ物などを楽しまないと勿体ないと思っており、この思いは年齢を重ねるごとに、なおさら強く思う様になってきました。

その季節季節の名物を食べに行ったり、その季節ならではの景色を見に行ったりするのも四季を楽しむという事ですが、そういう特別なことをしなくても、例えば朝早く起きて屋外に出て、まだ気温が高くなる前の清々しい空気を感じたり、夕刻の空の雲から秋の匂いを感じたり、そういう日常の何でもないような中にちょっと現れてくる風情に触れたりするだけでも、何かすごく得した様な気分になったり豊かな気持ちになり贅沢だなぁ~って感じるのです。

日本人は季節と共に生き、自然に畏敬の念を払ってきた

日本の文化は全てが四季と密接に結びついています。
例えば春のお祭りは収穫を祈願するようなモノが多く、夏のお祭りは暑さに負けない様に無病息災や厄除けを、秋のお祭りは収穫祭的な位置づけのものが多い事からもわかると思います。

そしてその時期時期の旬の食べ物を楽しみ、季節によって咲く花が変わるのを愛で、打ち水をして夏を楽しんだり雪見酒をしながら冬を楽しんだりするというように、四季を生活の中の一部として楽しみながら完全に文化として確立されているのです。

日本人は八百万(やおよろず)の考え方により国が作られてきました。すなわち全てのものに精霊が宿るという考え方であり、全てのモノに敬意を払い大切にするという事です。
そんな日本人だからこそ、木々が芽吹いたり花が咲いたり紅葉したり、鳥のさえずりや雪や雨、雷までも、身近な存在として捉えたのだと思います。
すなわち日本の四季は、日本人の豊かな感性が文化として昇華させ、世界に例を見ないものになったのだと思います。

せっかく日本人に生まれ日本に住んでいるのですから、もっともっと日本の四季を意識すると共に楽しまないと勿体ないと思います。
とはいえ、決して贅沢を推奨しているのではありません。その季節ならではの旬のものをいただく、あるいはその季節ならではを楽しむことはいくらでもできると思います。

今日は折角の中秋の名月なのですから、おうちにススキ1本でもいいので生けてみませんか。今日の夕食の後には外に出てお月見を楽しんでみませんか。お団子を食べたり虫の音を聞いたり秋の風を感じるのもいいと思います。身の回りに兆しや楽しみは無限にあるのですから。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。