中秋の名月はなぜ毎年、日にちが変わるのか
こんばんは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。
明日は「中秋の名月」です。
先日私のブログ
「中秋の名月」と「仲秋の名月」、これって何が違うのか、どちらが正しいのかご存知ですか?
にてご紹介させて頂きましたので、そんなの知ってるよ―――って方も多いかと思います。
この「中秋の名月」とは俗に言う「十五夜」の事になります。
お月様って基本的に29日から30日の間で満ち欠けを繰り返しています。
今月(2016年9月)は1日の新月で始まり30日で一巡します。
2016年9月の月齢カレンダー
(こよみのページ (http://koyomi8.com/)より転載)
ちなみのこの「中秋の名月」と言うのは「旧暦」で日が決まりますので、毎年日にちが違います。
例えば今年は9月15日ですが、来年2017年(平成29年)は10月4日になりますし、
2018年(平成30年)は9月24日になります。
中秋の名月はなぜ毎年、日にちが変わるのか
なぜこんなに日にちにズレがあるのかと言うと、現在私たちが使っているカレンダーは「グレゴリオ暦」というもので太陽暦の一つなのですが、「中秋の名月」は旧暦をもとにして決められているからなのです。
日本は古来、月の動きを中心に考えられている太陽太陰暦を使っていました。
(正確には太陽太陰暦の前には太陰暦が使われていた時代もありますが、ここではややこしいので深くは掘り下げませんね(笑))
これを旧暦と言います。
この太陽太陰暦は月の満ち欠けをもとに日にちを決め、太陽の動きをもとに年の境が決められている暦です。
お月様って基本的に29日から30日の間で満ち欠けを繰り返しているって先に書きましたよね。
現在のカレンダーは2月以外は30日か31日で、一か月が進んで行きますが、旧暦では29日から30日で一か月が進んで行きます。ってことで同じ一か月でも日にちがズレていってしまうのですね。
なので一口に「中秋の名月」といっても、今のカレンダーでは9月の頭から10月の頭まで年によって日にちが変わってきちゃうのです。
細かい事を気にしない大雑把な日本人
ち・な・み・に。。。
十五夜は満月とはかぎらないのです。
先のカレンダーを見て頂くとわかるように、今月の月齢の満月は17日になります。
(笑)
まっ、細かい事は言いなさんな!!って感じの昔の大雑把さが良いですよね。
明日はぜひ、お花を飾ってお月見をしながらお団子を食べて、こんな雑学をお話ししてみて頂いたらいかがでしょうか。
チョット小粋な時間を過ごして頂けるんじゃないかと思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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