中秋の名月はなぜ毎年同じ日付ではなく、日にちが変わるのか

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

9月17日(火)は「中秋の名月」です。

e71616595d9e5aa3120622b74a058fb6_l

中秋の名月とは

この「中秋の名月」とは俗に言う「十五夜」の事になります。
まず「中秋」というのは、日本の四季を旧暦に当てはめると、1月2月3月が「春」、4月5月6月が「夏」、7月8月9月が「秋」、10月11月12月が「冬」という事になり、この秋の真ん中にある8月がすなわち「中秋」という事になります。
そしてお月様は基本的に29日から30日の間で満ち欠けを繰り返しており、この真ん中の日が「十五夜」と呼ばれるお月様が一番綺麗な日になるので、「名月」と呼ばれているという事なのです。

ちなみに今月は9月3日の新月で始まり10月2日で一巡します。なので今年の中秋の名月は十五夜の9月17日になるという事です。

2024年9月の月齢カレンダー

(旭川情報ネットより転載)

中秋の名月は、なぜ毎年決まった日にちではないのか

ちなみのこの「中秋の名月」と言うのは「旧暦」で日が決まりますので、毎年日にちが違います。
例えば今年は9月17日ですが、来年2025年は10月6日(月)、2026年は9月25日(金)が中秋の名月にあたります。

ではなぜこんなに日にちにズレがあるのかと言うと、現在私たちが使っているカレンダーは「グレゴリオ暦」というもので太陽暦の一つなのですが、「中秋の名月」は旧暦をもとにして決められているからなのです。
日本は古来、月の動きを中心に考えられている太陽太陰暦を使っていました。正確には太陽太陰暦の前には太陰暦が使われていた時代もありますが、ここではややこしいので深くは掘り下げませんが、これを旧暦と言います。

この太陽太陰暦は月の満ち欠けをもとに日にちを決め、太陽の動きをもとに年の境が決められている暦です。
お月様って基本的に29日から30日の間で満ち欠けを繰り返しているって先に書きましたよね。現在のカレンダーは2月以外は30日か31日で、一か月が進んで行きますが、旧暦では29日から30日で一か月が進んで行きます。ってことで同じ1か月でも日にちがズレていってしまうのです。

なので一口に「中秋の名月」といっても、今のカレンダーでは9月の頭から10月の頭まで年によって日にちが変わってきちゃうのです。

十五夜=満月ではありません

ちなみに、十五夜が満月とはかぎらないのをご存じでしょうか。先のカレンダーを見て頂くとわかるように、今月の月齢の満月は9月18日になります。なので「中秋の名月」と「満月」は、一緒の日になる年もあればズレる年もあるという事です。

まっ、細かい事は言いなさんな!!って感じの、昔のユルさが良いですよね。私はこういうの大好きです。

IMG_6057-1

今年の「中秋の名月」では、お花を飾ってお月見をしながらお団子を食べて、こんな雑学をお話ししてみて頂いたらいかがでしょうか。チョット小粋な時間を過ごして頂けるんじゃないかと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください