ひな祭りと言えば「桃の花」ですね。ところで「桃」は ”2度楽しめる” ってご存知ですか

こんばんは、内藤正風です。

今日は朝から夜まで本部いけばな教室でお稽古三昧の1日でした。

 

雛人形を飾ったときに、皆さん経験したことありませんか?

2月に入ると、雛人形を飾られているお家も多い事と思います。

雛人形っていうと子どもが小さい頃にいつも思っていたことがあります。
それは、3月に入って雛人形を片付ける時に、元々片づけていた通りに箱に雛人形を戻しているつもりなんですが、絶対にちゃんと入らないんですよね。
いつも微妙に入りきらずに、「なんで?あれ??」って四苦八苦していたのです。
これって皆さんも経験されている”雛人形あるある”じゃないでしょうか(笑)

桃を生けて飾ったら、お花が萎んだら捨てちゃっていませんか?

2月の中ごろ以降は「桃」を材料に使ったお稽古が中心になってきます。
桃が使われているだけで、雛人形が無くても「ひな祭り」を連想しますし、あ~3月だなぁ~って思いますよね。

ところで、郵便配達は二度ベルを鳴らす。。。ではないですが、”桃は2度楽しむ事が出来る”のをご存知ですか?

ご存知のかたはここから先は読まなくてもオッケーです。
えっ?なにそれ??って思われた方はどうぞ先にお進みください~。

桃の1度目の楽しみは、もちろん「お花」です

桃と言えば、やっぱりお花ですよね。
桃色という言葉があるように、まさにピンク色の花は桃の象徴だと思います。ちなみに桃の花はピンクだけではなく白い花もあるのですよ。

暖房が効いているお部屋なら、あっという間に蕾が膨らんで花が開き始めます。

こういう姿を見ているとそれだけで可愛いですよね。これから毎日お花が咲いてきてとても綺麗になります。

ちなみに先に咲いた花は先に萎みますので、萎んで見栄えが悪くなったお花は手で摘み取ってあげてもらえれば、次々に咲いてくる綺麗なお花ばかりを目にすることが出来て良いですよ。

桃の2度目の楽しみは、「葉姿」です

で、このお花が咲き終わったら皆さん片づけてしまわれるのですが、実はお花が咲き終わった後に「葉姿の桃」を楽しんでいただく事が出来るのをご存知でしょうか。

この写真の様に「桃」はお花が終わる頃になると、とても優しく柔らかな若葉が芽吹いてくるのです。

お花が終わっちゃったからといって捨ててしまうのではなく水替えをしながら飾っておいていただくと、日に日に大きく成長してくれる新緑の姿を楽しんでいただくことができます。
この時期の若葉の色は、日に日に変化して薄い緑色から濃い緑色に変化してゆくので、この時期ならではの魅力があります。

花を楽しむ。そして新緑の若葉を楽しむ。

そして葉っぱがある程度育ってきたら、何か季節のお花を取り合わせて頂くことで、若葉の色と春のお花の色取りでとても綺麗になり、そこからまたしばらく楽しんでいただく事が出来ます。

今年は、「花姿の桃」と「葉姿の桃」の両方を是非とも楽しんでみてください。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。