なぜ3月3日には「桃」を飾るのか。

こんばんは。
光風流家元 内藤正風です。

今日は終日、本部いけばな教室でお稽古でした。
2月のこの時期は、桃!そして桃!!とにかく桃!!!何が何でも桃!!!!絶対に桃!!!!!って感じで、皆さんの材料には桃を使わせて頂いてお稽古してもらっています。

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3月3日は「桃の節句」です。

私はこういう古来からの節目っていうのは、大切にするべきだと思っています。
そんなこと言うと、なんか堅苦しく感じる方も多いでしょうが、イベントとして生活の中に、もっともっと取り入れて楽しんでゆくべきだと思っています。
バレンタインデーイベントの次は、桃の節句イベントって感じでお祭り感覚で楽しめばいいんじゃないでしょうか。

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桃の節句って何?

そもそも「桃の節句」と言うのは、季節の節目に行われる特に大きな行事5つを総称した「五節句」というものの中の一つで、「上巳(じょうし)」と言う日になります。

じゃあ「五節句」っていうのは何かと言うと、暦の中で節目になる日を決めて、農作業をはじめとする日々の生活の中の目安にしたのです。
そして節目を根拠にして宴会を開催する理由にしたのです。(笑)

日本人は古来より、無類の宴会好きです。
天照大神が天岩戸に隠れられた時も、外で宴会をして気をひきましたよね。
これ以降、宴会の例なんて腐るほどありますよね。
なので私の宴会好きは、天照大神から脈々と受け継がれている日本人の血統であり、肉体に刻み込まれたDNAに他ならないのです!!(^^)
(笑)(笑)(笑)

そもそも「五節句」は生活を楽しむ為にあるのです

五節句とは、人日(じんじつ)。上巳。端午(たんご)。七夕(しちせき)。重陽(ちょうよう)の五つです。
昔はこの五節句に全て祝儀料理があり、節句料理と言っていました。
その名残が今皆さんの日常に残っていますよ。

人日は「一年の一番初めの節句」と言う事で重要とされ、おせち(御節)料理。
上巳は「桃の節句」として、菱餅や白酒。
端午は「菖蒲の節句」として、柏餅や粽(ちまき)、菖蒲酒。
七夕は「たなばた」として、素麺(そうめん)。
これ案外知らない人が多いのですが、平安時代には七夕に素麺を食べるっていう風習が既にあったそうなんです。
重陽は「菊の節句」として、菊の花びら。菊酒。栗ごはん。

どうですか、宴会する気満々のメニューだと思いませんか(^^)

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何故3月3日には「桃」を飾るようになったのか。

話しを宴会から桃の節句に戻して(^^;

やっぱりこういう節目のものは外せませんし、パッと見ただけで季節感を満喫できるので、お稽古に来られている皆さんには必ず「桃」を生けて頂いています。

ところで何故3月3日には桃を飾るようになったかご存知ですか。

桃には古くから邪気を祓う力があると考えられています。
なので古事記の中では、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉の国(あの世)からこの世に帰ってくるときに、追いかけられた化け物に桃を投げつけて退散させたという話が書かれています。(スゴイでしょ!)
皆さんがよくご存じの日本昔話では、桃から生まれた桃太郎が鬼を退治するお話があります。
邪気を払う力がある桃から生まれた桃太郎は、言うなれば桃の化身ですよね。
この邪気を払う力が備わった存在である桃太郎が鬼が島に行くから鬼退治が出来るのです。
スイカ太郎や、リンゴ太郎ではダメなんです(笑)

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ほかにも漢方では、桃は実・種・葉・花の全部が薬効があるものとして、スーパーマルチプレーヤーに扱われています。
漢方における桃の効用については、私の友人の漢方屋の眼鏡店長、藤巻浩二さんがブログで紹介してくれると思うので、ここでは省きますね。
藤巻浩二さんのBlog
藤巻さん、頼んだで~!!

「桃」を生けると幸せな未来が待っています!

ねっ!「桃」って凄いでしょ!
だから3月3日には桃を生けるのですよ。

皆さんも「桃」を一枝でもいいですから是非生けてくださいね。
ご家族と一緒に見て楽しみ、季節感を楽しみ、私がブログで書いていた桃ネタを、雑学に役立てて頂き、あわせて無病息災・家内安全を祈念されてはどうですか?
レッツ「桃」飾り!!!

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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