新しいものに興味をもち、新しいものを取り入れる柔軟性をもち、自らを変化させてゆくことこそが、進歩進化の源泉です

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は夕刻から、予約の取れないお店に仲間と行っていきます。かなり久しぶりの時間なので、遠足に出かける日の子供みたいに朝早く目が覚めるわ、仕事もどんどん捗るわで、人間って気の持ちようでこんなにも左右される生き物なんだなぁと、自分の事ながら改めて感じています。

自己成長の第一歩は、色々なことに興味を持つこと

人は生まれた瞬間から死を迎えるその瞬間まで、成長し続けることができる生き物だと私は思います。確かに肉体的な成長と記憶に関する成長はどこかで必ずピークを迎えます。しかし思考や精神的な成長にピークはないと私は思っています。

昨日ある先輩から、本を読むことの価値というお話を聞きました。ほんとその通りだなぁと思うお話でしたし、本を読むということも「勉強のために読まなければならない」ではなく、自分が興味のあることを知りたいとか、好きなことをもっと深く知りたいという気持ちを自分自身が持っている事こそが最強の動機になるんだなぁとも思いました。

だって知の欲求は際限がないですし、その意味でいうと「私なんて。。」とか「年寄りだから。。」という考え方をしない限り、自己成長は死ぬまでできるのですから。

日本に100年以上の歴史を積み重ねている会社が世界一多いのはなぜか

日本は100年以上の歴史を積み重ねている会社が世界一多いって話を聞かれたことがある方も多いと思います。
その理由はいくつも挙げられると思います。
・経営者と従業員が家族的だから。
・日本人は白黒をはっきりとさせないから。
・外部からの刺激をうまく取り入れる順応性があるから。
・本業を一途に行ってきたから。
他にもいっぱいあげられるのではないかと思います。

そんな中で100年以上続いている全ての企業に、共通する点が1つあるのです。それは「変わる」という事です。

「変わる(変える)」と言う事

長年続いている企業ほど、時代にあわせて変わってきているし、自ら変えてきているのです。ちなみに変える(変わる)には大きく分ければ2通りあります。

1つ目は、本業とするものを変えるというパターンです。
皆さんよくご存じの「シャープ」は、ベルトのバックルからスタートして、シャープペンシルや家電というように本業が変わったり異業種にも広がっていくことで100年以上の歴史を歩んでいます。

2つ目は、本業自体は変わらないけれど、その取り組むものを時代とともに変えるというパターンです。こちらも皆さんよくご存じの「とらや」は、室町時代の創業以来お菓子を作ってこられています。お菓子と言う本業は変わりませんが、時代にあわせて作るお菓子を変えたり、味を変えたりして、その時代時代に会うように変わってきています。

創業時と製品も組織も運営もその他何から何まで全く変わっていない。。変えていない。。。と言う組織は絶対に残ってこれないのです。
なぜならば、時代は常に移り変わるものですし、人々の価値観も常に移り変わるものだからです。

変える(変わる)ために必要なのは「成長」です

と、こういう「変える(変わる)」という話をすると、とにかく変えればよいとか、何か目新しいことをすればよいと考える方がおられますが、それは大きな間違いです。
ではここでいう「変える(変わる)」というのはどういうことかというと、自己成長による変革ということです。

時代は常に移り変わるものですし人々の価値観も常に移り変わる、だからこそ色々な本を読んだり色々なお店や企業に行ったり色々な体験をしたりする中で自分自身の成長を図り、その上で考えたり思ったことを取り入れてゆくことが大切だと思うのです。

変わるからこそ永続できる ”可能性” が生まれる

いけばなも同じです。お稽古から離れて何年も(時には十何年とか二十何年とか。。。)経っている方から、「私がしていた頃と変わったね」と仰られる方がありますが、これって変わっていないとおかしいのです。
例えば器。古典の花器は変わりませんが、壺とか水盤は形や色や素材が時代のニーズにあわせてどんどん変わってゆきます。
例えばお花。新品種のお花がどんどん開発されていますし、外国からも新品種のお花がどんどん入ってきます。色の取り合わせなども、時代の流れの中でどんどん移り変わってゆきます。
例えば飾る場所。以前は床の間を中心にして考えられてきましたが、今は床の間が無いお家がどんどん増えてきていますよね。

花を生ける、お花を長く生かす、お花を生ける事で空間を生かす、と言うようなことは十年前も五十年前も百年前も変わらずに行われてきています。しかし、そのお花を生ける環境や、お花を長く生かすための手法や、お花を活けて空間の活かし方は時代とともに常に変わってきています。これらすべてが変わってきていなかったら、いけばなはとっくの昔に消えてなくなってしまっているのです。
だって世の中から求められているものや環境などに合わなくなってしまったら、みんなから見向きもされなくなってしまって廃れていくしかないのですから。

いけばな教室も流派も、変わらなければ生き残ることは出来ない

今、私たちいけばなに携わる人間に求められているのは、自己成長に基づく変革です。
沢山の生徒さんが習いに来られていた時代の教室のシステムから、少人数でも運営していくことが出来る教室へ変えるという事。あるいは、とにかくお免状を発行していればよかった時代のお稽古内容から、ステップアップや自己成長や自己投資として生徒さんが満足することができるお稽古のカリキュラムへ進化するという事。これらすべてにおいてその根幹にあるのは「自己成長」に他ならないですし、だからこそ「変わる(変える)」という柔軟さを持ち合わせることができるようになるのだと思うのです。

年寄りになると頑固になるといわれますが、これ原因は明白です。自己成長をしていないことによって、変わる(変える)ことへの不安が生まれ柔軟性を失ったことがその原因なんです。
変わるからこそ未来が開けるのです。ってか、変わらなければ確実に未来はなくなるのです。自分で自分の未来を閉じてしまうことのないように、色々なことに興味を持ち、知識欲を失わず、常に自己成長と自己改革をし続けてゆくことこそ、人間にとって一番大切なことだなと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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