思考停止した “前例踏襲“ からは「不」しか生まれず、「変化」こそが進化進歩のキーワードです
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
明日12月13日は「事始め」です。光風流においても創流以来毎年行っている行事になります。もちろん明日は光風流本部いけばな教室において「事始め」を開催いたします。
そんな中、前日の今日になって「あれ、知らず知らずのうちの前例踏襲になってしまい、お越しくださった方の満足感が後回しな式次第になってしまっていた」ということに気がつき、役員の先生方と改善に取り組んでいます。
思考停止した “前例踏襲“ からは、「不」しか生まれない
私は「前こうだったから同じようにしたらいい」という考え方には、衰退しかないと思っています。だって時代はどんどん移り変わり、世の中の状況や価値観など常に変化し続けているのに、盲目的な前例主義は百害あって一利なしだからです。
確かに過去から学ぶということは、とても大切です。私自身、未来へのヒントやアイデアは過去にあると思い、常々参考にしています。
がしかし盲目的な前例踏襲には、今を生きている人間の思考が全く加わっていないので、単なる過去の遺物をありがたがる時代錯誤にしかならず、その結果は不自由や不便や不都合などをはじめとする「不」を生み出すことしかできない思うのです。
「変化」こそが進化進歩のキーワード
時代の感覚って常に移り変わって行きます。それはお金に対する感覚や、服やお化粧、食べ物などと言う日常生活に関することはもちろん、距離感に対する捉え方というような事や、美や芸術や文化に対する感覚というようなものまで全てです。
日々どんどん時代は変化しているのに「前はこうだった」とか言って、頑なにそれを守ろうとしてもどうしようもないと思います。だって良いとか悪いとかではなく、時代は移り変わっているという事実がそこにはあるのですから。
なのでこの令和の時代になっても、高度成長時代の考え方やバブルの頃の物事の進め方を、知らず知らずのうちに前例踏襲してしまっていることがまだまだ私たちの周辺には沢山あると思うのです。
ダーウインが進化論の中で「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」と言っているように、物事の本質を大切にするとともに正しく後世に伝えるには必要に応じて変化しなければならないのです。
常に今の自分を見つめ直し、自問自答に基づく “変えるべきは変え、変えてはならないことは変えない“ ということが大切なんだと思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。