失敗は成功のための過程であり、簡単に出来ない事だからこそ、他の人には真似できない貴方の大きな価値や強みになるという事です

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

昨日は研究会を開催しました。その中で毎月1人ずつ交代で研究発表を行なって頂く時間があるのですが、昨日担当してくださった先生は、「折り矯め」という技術を応用していけばな作品を生けるという事について発表をしてくださいました。

ちなみにこの発表をしてくださった先生は、この折り矯めによるいけばなの作品作りを終生の研究課題として取り組んでおられるので、昨日の研究発表は、その意味では途中経過の発表にすぎず、これから自己研究を積み重ねられて益々レベルアップをしてゆかれるようになります。

お稽古の時に失敗を恥ずかしがられる方が多いです

そんな研究発表をお聞きさせていただいている中でふと思ったのですが、日頃教室でいけばなのお稽古の指導をさせて頂いていると、「上手くできないので恥ずかしい」とか、「失敗するのが恥ずかしい」と思われている方の多さです。

ちなみにそういう方には、いつも私が申し上げることが2つあります。
ひとつは、「知らない事を学びに来られたり、あるいは、出来ないからお稽古に来られているのですから、出来なくて当たり前ですし知らなくて当たりまえなんです。」と言う事。
もうひとつは、「知らないままや出来ないままで放っておくのは失敗と言えるかもしれませんが、失敗から何かを学んで次に生かしている状態は ”経験を積んでいる” と言う事なんですよ。」と言う事です。

ほとんどの方が、失敗っていうのは思い通りに出来なかった状態を失敗とおっしゃられます。がしかし、これは出来るようになるための過程の一つであり、通過点に他ならないのです。

最初から出来る人は誰もいない

例えば自転車の練習で例を挙げると、最初から乗れる人はまずいないですよね。
補助輪をつけて乗ったり、誰かに後ろを持ってもらって練習したり、何度もコケながら乗れるようになるのですよね。

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コケるという事だけを取り出すと失敗と言う事が出来るでしょう。しかしコケることを何度も繰り返しながらバランスのとり方を覚え、自転車に乗れるようになるのですから、この場合のコケるというのは過程であり、経験を積んでいると言う事ですよね。

失敗のまま置いておくから失敗になってしまっているのです。失敗から何かを学び次に生かす事が出来れば、それは失敗ではなく成功への過程という事に他ならないのです。

99回失敗しても100回目に成功すれば、99の経験があったから100回目に成功する事が出来たのです。

自転車に乗れる方と自転車に乗れない方の違いはたった一つです。それは乗れるようになるまでやったか、無理だと思って途中で諦めたかだけです。言い換えれば、失敗の状態のときに放り出してしまっているから、自転車に乗れないままなのです。

とにかくやり続ける。自分が目指している事を100%達成できていなくても、少しでも目標に近づいたりたとえ1%でも出来ていれば、それは小さくても一つの成功ですよね。
とにかくやり続ける。この諦めの悪さこそが、成功に結びつけるための唯一の方法だと思います。

なかなか出来ない事が出来るようになれば、それは他の人が簡単には真似できない、あなたの大きな価値であり、強みになるのです。

折り矯めという技術は、初心者には高度過ぎる手法になります。がしかし、長くお稽古をしていると誰でもが自然に出来るようになる技術でもありません。
つまりそれは、チョットやれば出来るようになることは、誰でもがすぐに出来るようになることです。ところが逆に、
何度も何度も繰り返さないと出来るようになることが出来ない事は、誰でもが簡単に真似できない事だということでもあるのです。

失敗を恐れず諦め悪く何度も繰り返す事によって、貴方だけの特別なもの、貴方でなければ出来ないものを習得する事に繋がり、そこにこそ、大きな価値が生まれるという事を忘れてはならないと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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