「いけばな」って生けて楽しんだり見て楽しんだりするものだと決めつけられていませんか。こんな事を書くと”お花を見て楽しまないならどうしろっていうんだよ~。。。”って声が聞こえてきそうですね(笑)
実はこれってお花の楽しみだけに限らず、決めつけるっていう事が自分の視野を狭くしちゃいますし楽しみを自分で無くしていっちゃっているのです。もちろんそんな風に決めちゃうことで、お花の楽しみを狭くしているのです。
お花は“匂い”も楽しみの1つです
お花は見ても綺麗ですが、匂いも楽しめるってご存知でしょうか。
玄関に1輪良い匂いのするお花が生けてあるだけで、外からドアを開けた瞬間にとても良い香りが漂います。それも薬品を混ぜて作られた香水と違って自然な香りを楽しむ事が出来るのです。
たとえば今の季節が旬のお花を例に挙げるなら「水仙(スイセン)」があります。水仙でしたら1本だけでいいので、ちっちゃな小瓶に挿して置いておくだけで、見た目が可愛いだけではなくて、その空間をとても素敵な匂いで満たしてくれますよ。
今の季節でしたらこの水仙のほかにも、ワックスフラワーとか百合、フリージアなどいっぱい良い匂いのお花があります。
良い匂いは記憶に残ります
人間のもつ印象と言うのは、眼だけからの情報ではなく”匂い”と言うものも大きな要素になります。そう、”匂い”というのは後あとの記憶に大きな影響を与えるものなのです。
良い香りがするお花をご自宅や会社やお店の玄関に生けておかれたら、来られたお客様の第一印象をとても素敵な記憶にする事も簡単に出来ちゃいます。
玄関に芳香剤や消臭剤を置かれている方は多いと思います。
しかしこういう合成された人工の物は日常の中で溢れているので、逆にお花の自然の香りがあると、皆さんの脳に強烈にインプットされて印象に残るのです。
高価な調度品にもまさるお花の持つ魅力
高価な調度品を飾るのもいいでしょうが、お花一輪の持つ力は高価な家具調度品や宝飾品が持つ贅をも凌駕します。
「生ける」というと難しく考えがちですが、「芳香剤の代わりに置く」って思ってみてはどうでしょうか。