シェラトン花火で感じた、「間」という日本の文化の素敵さ
こんにちは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。
昨夜は"ヒルトン花火"を見て来ました。
ヒルトン花火っていうのは、毎週金曜日の夜にヒルトンホテルで行われているショーのフイナーレに打ち上げられる花火の事で、ショーは中に入らないと見ることは出来ないのですが、花火は普通に見ることが出来るので、ワイキキの人や観光客に楽しまれているものです。
この花火を見ながら、あ〜日本文化って素敵だな〜って思ったことがあったので、今日のブログで書いてみたいと思います。
花火って日本独自のものと思いがちですが、世界中にそれぞれの花火があります。
そしてその各地にある花火にいろいろな影響を日本の花火は与えています。(だって日本の花火ほど細かい芸をしたり、微妙な色を表現したりしているものは世界中みても無いですからー)
日本の花火師が世界各地で花火を行なったり、花火の指導を行ったりしていますので、技術的にはドンドン進歩し、日本と遜色ないレベルのものも出て来ています。
しかしそんな中で、外国の花火師が絶対に真似ができないことがあります。
それは「間」です。
「間」とはすなわち何もない部分のことです。
「無」ということ、あるいは「空白」や「空間」ということです。
世界の中でも、「間」という何もない存在を理解し、生かしているのは日本人と日本文化だけです。言い方を変えれば、それこそが日本文化の特徴の1つでもあるのです。
掛け軸や襖絵に代表されるような日本画には、何もない余白が必要不可欠です。
何もないからこそ、その余白から、水面や広大な空、無限の広がりなどいろいろな連想をすることが出来るのです。
私は毎回ハワイに来たら、ヒルトン花火を必ず見ます。
そんな中でいつも感じるのは、「間」の重要性と言うことです。
まずは昨日のヒルトン花火をこの動画でご覧ください。
4分強の動画です。音が出るのでご注意くださいね。
どうですか、とにかくこれでもか〜と連発で上がるので、迫力はむっちゃあります。
今回は花火のほぼ真下から見たので、スマホに収まりきらない迫力でホント凄かったです。
ただ、とにかくいっぱい打ち上げられたと言う感じで、もう少し濃いところと薄いところがあったらあった方が、大きな花火や小さな花火のそれぞれの良さを活かしながら、全てが良くなったのになぁって感じたのは私だけでしょうか。
「間」の大切さ。
よく関西人が2人でしゃべっていると漫才に見えると言われますが、実はこれも「間」の持ち方が重要なんです。
「間」を生かすものが全てを生かすのだと思います。
そんな事を思ったヒルトン花火でした。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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