パロロ観音寺で"いけばなセミナー in HAWAII "を開催した3つの理由

こんにちは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

今日は今回のハワイ訪問の最大目的「いけばなセミナー in HAWAII」を開催しました。

 

会場は、最近ハワイに来た時にはいつもお世話になっているホノルルの"パロロ観音寺"で開催しました。

へっ?お寺でセミナー??って思われるでしょう?
だからこそパロロ観音寺を会場に選んだのです。

パロロ観音寺でセミナーを開催した理由 その1

当然のことですが、ハワイに来た人のほとんどがお寺に行くことなんてないですよね。
海だったり観光だったり買い物だったり、だからこそお寺を会場に選んだのです。

 

私は仏教で先祖はお祭りしていますが、真面目な檀家では有りません(笑)
そんな私ですから皆さんに仏教を勧めようなんてサラッサラッ思っていません。
そうではなくて日本のお寺とはちょっと違うというか、ハワイアンなお寺を見て何かを感じていただきたいと思ったのです。

土地や人が変われば、価値観が変わります。価値観が変われば手法も自ずと変わります。
手法が変われば見た目の変化に結びつきますが、その根幹に流れている仏教の考え方は何1つ変わっていないですし、どうすれば地域の皆さんに正しく教えを伝えることができるかを、日本のお寺よりも真剣に考えられています。
私の偏った印象かもしれませんが、そんな風に感じるのです。

なので、お越し下さった皆さんにそういうハワイのお寺を見ていただきたかったのです。

パロロ観音寺でセミナーを開催した理由 その2

ハワイの日系人は、移民と第二次大戦と言う大きな流れの中で現在の地位を基づいています。
その全てに関わりがあるお寺で、ハワイの歴史について皆さんに知ってもらいたかったのです。

ハワイは世界一のリゾート地です。
これは絶対にそうです。
全てが輝いて見えるし、全てがシャレオツに見える。そんなハワイには辛く悲しい歴史があるって事をご存知ない人が案外多いのです。

 

ハワイにこんなに日系人が多いのは明治時代から日本政府により始まった移民政策によります。
大きな夢を持ってたくさんの日本人が海を越えてハワイにやって来ましたが、最初は奴隷に近いような肉体労働しかないような環境でした。

そんな中で真面目にコツコツと積み上げてハワイでの地位を気づき上げ始めたと思ったら、第二次大戦がはじまって敵国の人間として資産を没収されたり強制収容所に入れられたりしました。

こんな一見どうしようもないと思うような環境の中でも、日系人はアメリカ社会に自分たちを認めさせるために、志願して戦地に赴き、最前線で戦って多くの戦果をあげました。
その結果、日系人はすごい!!!と言う事で現在のようにみんなに認められるようになったのです。

一例を挙げると、"アロハシャツ"は日系人が持っていった着物をシャツに仕立て上げたのがルーツで、今やハワイでは結婚式もお葬式も正装はアロハシャツになっています。
みなさんが良くご存知の"ロコモコ"も日系人の作り上げた料理だったりと、ハワイを代表するものの多くは日系人が作り上げたものなのです。

こんな日本人の素晴らしさをぜひお伝えし、みなさんに感じてもらいたかったのです。

パロロ観音寺でセミナーを開催した理由 その3

私が行きたいから(笑)(笑)

ええ、すみません。完全に私の趣味です。
(汗)

けれど1つはっきりと言えるのは、何度かのハワイ訪問で私が経験した事を通じて、一緒に行っていただいた皆さんに普通のハワイツアーでは経験できない事をご紹介させていただくことが出来るから是非皆さんに楽しんでもらいたいと思っているって言うことです。

今回の「いけばなセミナー in HAWAII」もパロロ観音寺のご住職、松本恵心先生とのご縁や、ハワイの日系人の友人との縁などをはじめとして、本当に皆さんにお世話になり素敵なワイハーでのセミナーにすることができました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。