日本人がこんなにも「サクラ」が好きなのは、パッと咲いてパッと散るからではなく、花の咲いた後にこそ本当の理由があるのです
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
今日は朝から光風流本部いけばな教室において講習会を開催し、サクラを花材に使いました。なんか年々、サクラのシーズンが早くなっていますよね。
これからのお稽古の材料も「桜」がメインになり、春を目で見て鼻で香り生けて楽しむ事が出来る好季節になります。
なぜ「桜」は、こんなに日本人の心を揺さぶるのか
桜は日本を代表する木ですし、このように桜を愛でる民族は日本人がこの地球上で一番だと思います。もうこれは、単に桜が好きってだけではなく、遺伝子やDNAレベルで刷り込まれているのではないかとすら思う程です。
そんな中、サクラの見事な咲き方と散り方を捉えて、日本人の心情や精神と重ね、その象徴と言われる機会が多いですが、私はその考えは早合点過ぎるのかなと思っています。
その理由は、桜の姿にはもう1つ重要な事があるからです。
日本人が桜を愛でる本当の理由は、花が散った後にこそある
桜は花が終わった後に葉が広がります。桜の花が咲き誇っていた何倍もの葉っぱが青々と茂るのです。これが何を物語っているかおわかりになりますか。
「花」とはすなわち ”現在” であり、「今」を象徴している存在です。なので花が今を象徴しているということは、自分自身を重ね合せているのです。
つまり花が見事に咲くというのは、自分自身が桜のように見事に咲きたいという願望でもあるのです。
人間は生まれた瞬間から死に向かって生きています。桜も1週間や2週間で散るのがわかっていても、力いっぱい見事なまでに咲きます。
生まれた瞬間から死に向かう人間だからこそ、その「生(せい)」を力一杯生きたいという気持ちと、桜の見事なまでの咲き方に相通じる気持ちを持つのだと思います。
そして桜は散った後に、葉が茂り枝が伸び大きく成長してゆきます。
自分と言う「花」は精一杯咲き誇り、その生を尽くして散る。自分はそれで終わりかもしれないけれども、そのあとには若葉や伸びる枝に象徴される「未来」があるという事なのです。
桜には日本人の生死感に結びついて、私たちの心情や魂に訴えかけてくるものがあるのです
パッと咲いてパッと散る姿が見事と言うだけではなく、全力で咲き誇り散りゆく姿の一途さ。そして花の後に芽吹く若芽や枝の勢いから感じる未来への可能性の広がり。これこそが日本人の心情や魂に訴えかけるのだと私は思っています。
今年も桜の季節がもうすぐやってきます。
桜に負けることなく私たちも精一杯咲き誇り、そして人生を楽しむとともに満喫し、未来の可能性を大きくしてゆきたいものだと思います。
ってことで話は変わりますが、今年の花見の準備はできていますか。せっかく今年も桜が咲いてくれるのです。家族や友達や仲間で、楽しまなければ勿体ないですよ。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。





