同じ話を聞いても、貴方のレベルにあわせてその話から受け取る内容や感じる事は変わってきます

こんにちは、内藤正風です。

今日は久しぶりに晴れましたね。とはいえ緊急事態宣言下ではどこかに遊びに行くこともできず、そもそも教室がありますのでいつもと同じ生活が待っているだけなんですけれどね。
(笑)

講義や講演は一度聞いたら終わりではない

私のBlogをお読みくださっている方はご存じですが、私は「いけばな」を家業としています。
ですので「いけばな教室」や「いけばな講習会」をしたり、時には講演をさせて頂いたりすることもあります。
そういう中でいつも感じるのは、
同じお話をしても、人によって受け取り方が違うし、同じ人でも自分の置かれている環境や、経験などでお話の受け取り方が変わってくるという事です。

これは私の持論でもあるのですが、
一度聞いたからと言って同じ講義を二度と受けないのは、その講義の4分の1も理解できていないという事なのです。

知らない事や出来ないことを学ぶ

まず最初のステップは、知らない事や出来ない事を学ぶことから始まります。
「いけばな」でいうならばお稽古をはじめてすぐであり、初心者の段階にあたります。

人間は年齢をいくら重ねていても、未経験の事には無知なのが当然です。
だからこそ1から学び習得をしてゆかなければなりません。

この時に大切なのは、全てをまるまま受け入れるという事です。

今の自分に不足しているものを学ぶ

そして次のステップでは、上手下手に関係なく今の自分に不足している事を再確認するという事です。
「いけばな」でいうならば、中級者の段階にあたります。

一度教えを受けたからと言って、1から10まですべてを学び習得することなど不可能です。初めて教えを受けたときの自分のレベルが低いことによって、聞いていても理解できていなかったり、聞き逃しがあったりします。
なので、今の自分のレベルでもう一度学ぶことによって、最初には逃していたことに気付くことが出来るのです。

知識や技術を磨きレベルアップさせてゆく

ある程度理解が深まると次のステップに進むことが出来ます。
それは、これまで学んできたことを磨きあげレベルアップさせてゆく段階になります。

ただしこのレベルになったら学びが何もないのかというと決してそんなことはありません。
自分のレベルが上がったことにより、逆に今まで気づかなかった未修得の部分に気づくことにより、より高いレベルでの学びを得ることが出来るようになってきます。

「いけばな」でいうならば、指導者の段階になります。
すなわちお弟子さんの指導を通じて、より高く深い学びを得ることが出来るのです。

自分なりに応用や活用することが出来るようになる

そして最終的には知識や技能をマスターすることが出来、自分なりに応用や活用して楽しみが広がる段階になります。
ここまでくると上級者中の上級者という事が出来るでしょう。

自由に変化応用することにより楽しむことが出来るようになりますので、一人でも多くの方にこのレベルに到達して頂きたいと思います。

花は観手に咲く

教室や講座や講演のときに、「あぁ~それ前に聞いたから。」とか、「前とおんなじでしょ。」とかっていう理由で参加しないのは自らの学びの機会を失っていることになります。
なぜならば、自分のレベルに合わせて同じ話を聞いていても、気になるところや学びポイントは毎回違ってくるからです。

同じ話を聞いてもあなたがレベルアップしていれば、あなたの受け取るアンテナも、より一層レベルアップしているので、今までよりも高度な理解を得る事が出来る様になってきます。
まさに「花は観手に咲く」なのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。