「下手＝楽しくない」ではありません。下手の横好きということわざもあるように、下手だからこそ熱くなれるものもあるのです

私はお花の教室をしているだけではありません
「いけばな」に唯一必要なのは、”楽しむ心”だけです。
「下手＝楽しくない」ではない
自分の楽しいを追いかけ、ワクワク出来る事を行なう

こんばんは、内藤正風です。

今年最初のいけばな展も昨日無事に終わり、今日は朝から本部いけばな教室でいけばなの教室を行なっています。

私はお花の教室をしているだけではありません

ところでこの「わたしは”いけばな”をしています」って聞かれた大半の皆さんは、「いけばな＝お花を教えている」って思われる方が大多数だろうと思います。
ええ、確かにお花の教室や講習会を開催して、皆さんにいけばなを学んで頂いています。
しかし実はそれだけではないのです。

お花を使ってコンサートの舞台装飾もさせていただいています。
お花を使って結婚式場の会場装飾や新郎新婦のお花などもさせていただいています。
会社のオープンイベントや周年等と言う機会をお花で装飾し盛り上げさせて頂いています。
学校の入学式や卒業式をはじめとするイベントで、お花を使って記憶に残る特別な機会にするお手伝いをさせていただいています。
お家に来客があるときや法事やお祝い事があるとき、あるいはお正月やお盆をはじめとする歳時があるときに、お花を生けさせて頂く事もしています。
お花を皆さんの前でデモンストレーションさせて頂き、ショーとしてお楽しみいただく事もあります。
いけばなの学びを通じた視点でのお話で、講演などもさせていただいています。
出版物に原稿依頼を頂いて寄稿などもさせていただいています。

挙げればキリが無いくらい色々な事をさせていただいています。
なのでザックリと一言で言うならば「お花に関する何でも屋さん」って感じでしょうか（笑）

ただこんなに色んな事をさせて頂いていても、その根底にあるのはたった１つの事です。それは「お花を通じて皆さんに笑顔になって頂き、幸せを感じて頂けるようにする」って事です。
その為ならば私は何でもしますし、今まで以上にもっともっと色んなことをさせていただきたいと思っています。

「いけばな」に唯一必要なのは、”楽しむ心”だけです。

「いけばな」って聞くと、私は感性が無いから。。。とか、今までした事が無いからよくわからない。。。とか、仰られる方があります。
しかし「いけばな」をするのに、今挙げたような事はどれ１つも必要ありません。

お花の感性なんて、そもそも生まれながらに備わっているような人は誰１人もありません。だってそんなものは先天的に備わっているものではなく、生まれてから生きてきた人生経験の中で身に付いてゆくものなのですから。
すなわち感性というものはだんだん磨かれてゆくものですし、１人１人の人生が違うようにその経験に基づいて身に付いた感性は１人１人全く違うものなのです。
そんな１人１人違うものを他の人と比べても仕方ないですよね。

今までにしたことが無ければわからないのが普通です。
飛行機の操縦をした事がない人は、飛行機の操縦なんて全く分からないのが当然ですよね。したことが無い事はわかるはずがありません。（笑）

では「いけばな」をするのに何が必要なのかと言うと、たった１つの事だけです。それは「楽しむ心」だけです。
そしてもう少し踏み込んで言うならば、「楽しむ」ということには「上手下手は全く関係ない」という事です。

「下手＝楽しくない」ではない

「下手」という事について少し考えてみたいと思います。「下手」とはすなわち「未熟」という事ですね。知識や技術の習得が成長途上にあるという事です。
ではこの状態にあると楽しむことが出来ないのかというと決してそんなことはありません。だって世のゴルフ好きの皆さんは、ゴルフ下手だけど好きですよね。楽しいですよね。
失礼な言い方でゴメンナサイ。けれどゴルフが上手だったらプロになってツアーに参加したりされているはずですから、そうでない方は下手だと言えると思うのです。

そしてプロは上手ですが、上手だからこその苦しみやしんどさ、辛さも有りますよね。
って事は、上手だから楽しい、下手だから楽しくないっていう事ではないという事がこれでお分かりいただけると思いますし、それはすなわち「楽しむ」ということには「上手下手は全く関係ない」という事だという事なのです。

自分の楽しいを追いかけ、ワクワク出来る事を行なう

「いけばな」は、どんなに綺麗に生ける事が出来たり色んな生け方を習得していても、楽しみ方を知らない方は楽しむことが出来ないのです。

自分の未知の部分が開かれる驚きや楽しみ。
ステップアップやレベルアップの喜び。
仲間と同じ趣味を通じて話題や体験を共有できる喜び。
仲間や友人に新しい楽しみを紹介したり伝えたりする事が出来る喜び。

お花の楽しみ方なんて１人１人全然違っているのが普通です。隣の人と比べるなんて全く無意味です。
自分の楽しいを追いかけ、ワクワク出来る事を行なう。
それだけが唯一必要だし大切な事だと思います。

内藤正風PROFILE

内藤正風

平成５年（1993年）、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。