いけばな教室も、電子マネーやクレジットカードなどの「電子決済」に無関係ではいられなくなっています

こんにちは、内藤正風です。

今日は私のラジオ「内藤正風のちょいネタRadio」でも話させて頂いた、いけばなの教室も電子決済に無関係ではいられないという事についてブログを書きたいと思います。

コロナ禍で一気に進んだ電子決済

コロナ禍において皆さんが考えておられる感染を防止する行動の基準に、”出掛ける機会を減らす” という事と ”知らない人と触れ合う機会を減らす” という事があると思います。

そういう中でお買い物などで使う現金を手に入れようとすると、ATMや銀行に行かなければならないわけですが、このATMが置かれている場所や銀行は不特定多数の人が集まるわけですので、行くのを避けたいという気持ちになります。
また実際にお買い物をする際にも、現金を手から手へ直接受け渡しをするという事に不安を感じたり、誰が触ったかわからない現金に触れたくないという方もおられるでしょう。

そういう中で現金を使わなくて済むクレジットカードや電子マネーを使われる方が、このコロナ禍において一気に増えたように思います。

年配の方がクレカや電子マネーを使わないというのは大きな思い違い

これまでのイメージでいうと、クレジットカードや電子マネーは若い方が使っていて、年配の方はそんなよく解らないものではなく現金が多いという感じをお持ちの方が多いと思います。実際私もそういうイメージでした。
しかし昨年末にイオンにお正月の買い物に出かけたときに、自分の持っているイメージが大きな間違いだと知って愕然としました。

年末にお買い物に行きましたので、お正月用品を買い求められる人でレジは結構な列になっていました。そんな列の1番後ろに並んでお会計をされている方を見ていると、かなりの高確率でイオンのクレジットカードを使われているのです。それもかなりの年配の方がです。

全然自分が持っていた年配の方の行動とイメージと違うので、イオンのカードについて調べてみたところ、なるほどと思いました。
使った金額に合わせて1ポイント1円のポイントが付く、毎月20日と30日は5%OFFになる、毎月10日はポイント5倍、シニアの方は毎月15日に5%OFF、こんなにお得が並んでいたらイオンのクレジットカードを使いますよ。

なので、年配の方はクレジットカードを使って買い物をするという事が、すでに生活の中で日常になっていたのです。

クレカや電子マネーを使わずに現金を使った方が損をする

そして今や、現金で買い物をした方が損をする世の中になっているのです。
だって、カード決済をすれば決済金額に合わせたマイルやポイントがたまって次のお買い物の時に使えたり、payPayなどだとお買い物金額の0.5%とかのキャッシュバックがあったりするのです。

現金で買い物をしたらこれらは一切ないのですから、そりゃ皆さんカードや電子マネーを使うようになりますよね。

店舗も電子決済をしないと損をするようになってきている

昨日お店を経営されている先輩と話をしていて教えてもらったのですが、商店などをしていると釣銭は必ず必要になります。そしてその釣銭を用意するのに銀行で両替をすると手数料がかかるようになっており、その費用だけでも結構な金額だし、両替をするために毎日銀行に行く手間だけでも大変なんだそうです。
なのでそういう費用や手間を考えると、手数料がかかっても電子マネーやクレジットカードで払ってもらった方が助かるというお話でした。

こういうお話を聞いていると、世の動きがクレジットカードや電子マネーにこのコロナ禍をきっかけにして一気にシフトしたんだなと感じました。

いけばな教室も無関係ではいられない

こうなってくると「いけばな教室」も無関係ではいられなくなってくると思います。
だってお越しになられている生徒さん方が、クレジットカードや電子マネーでの決済を望まれるようになってくるという事なのですから。

もちろんそこには色々な問題もあると思います。
たとえば「月謝」というのは「月の謝礼」という性質のものであり「お礼」としての存在になります。
なのでこれまででしたら、新札を用意して月の初めに「今月もお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします」として先生に渡しましょうねと言うような考え方で行なわれていました。
なのに「お礼」をクレジットカードや電子マネーなどで支払ってよいのか。。。というような月謝と授業料の違いというようなことも起こってきます。

しかし逆の見方をすれば、何十年か先にもし現金という存在が日本から無くなり全てが電子マネーになってしまったとしたら、現金自体が存在しておらずすなわちその様な中では新札というもの自体がなくなっちゃうんですから、手渡しという行為自体が無くなるってことでもあるんですよね。。。

まあ、そんな色んな事を考えている中で1つはっきりと言うことが出来るのは、これまでの日本の伝統を踏まえながら、世の移り変わりに合わせると共にお稽古にお越しになられている皆さんが求められているものを取り入れることについて、いけばな教室においても考えないといけなくなってきているということです。

世は常に移り変わってゆきますし、それに合わせて人々の価値観も変化してゆきます。なので私たちは変化し続けなければならないですし、その為の模索もし続けなくてはならないという事ですね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。