オンラインで開催する講習会やお稽古はリアルで行なうものとは一線を画す存在です。そんなハードルを越えることが出来たのは皆さんの「いけばなが大好き」な思いのおかげです

こんばんは、内藤正風です。

今日の教室を終えてやっとパソコンの前に座りました。教室は終わったけど本日のBlogがまだですから。。。
(笑)

オンラインで行なう講習会は特別なもの

今日の教室の最後の時間帯は、オンラインで開催する講習会の指導方法についてお稽古を行ないました。

1つハッキリと言えるのは、指導される先生にとって、リアルで開催する講習会とオンラインで開催する講習会はまるっきり別物だってことです。
あっ、別物って言いましたが全く違う事を行なうという事ではありません。まるっきり別次元の指導力が必要になるっていう意味での”別物”だってことなのです。

そして「なぜそうなるのか」という原因はたった1つ。
生徒の皆さんは画面を通して講義を聞きお花を生けられているという事にあるのです。

画面を通すことで生徒さんの存在感が薄れてしまう

オンラインっていう事は、生徒さんは先生の目の前には座っていません。全員画面の中に居られるのです。これ当然ちゃあ当然なんですが、生徒さんの息遣いや体温というような空気感は皆無になります。

そうなるとどういう事が起こるかというと、リアルでならば何かを説明したときに生徒さんの小さなリアクションまで感じることが出来ますが、オンラインではそういう小さなリアクションはほとんど感じることが出来なくなっちゃうのです。

なのでお1人お1人に今までの何倍ではなく10倍くらい意識と注意を向けてゆかないと、生徒さん置いてきぼりの講習会になっちゃうんです。
自分は一生懸命に講習会を行なったよ~って思っていても、生徒さんは分かり難いところがあったり満足感がイマイチだったりしちゃう結果になっちゃうんですよね。

生徒の皆さんは日常の中で講習を受講されている

そしてもう1つ意識しなければならない事があります。それは「生徒の皆さんは日常の中で講習を受講されている」という事です。

リアルの講習会ならば、会場まで移動しその部屋に入る事によって自然にお勉強モードになって頂くことが出来るのですが、オンライン講習会の場合には、日常くつろいでいるリビングだったり自分のお部屋だったりするので、非日常感って皆無なんですよね。

なのでそんな日常感満載の環境の中でも、生徒さんに集中力を高めていただくことが出来るようにするためにはどうすればよいのかという事もオンライン講習会では重要な要素になってきます。
もちろんリラックスして受講していただくことが出来るという良い面もありますので、リラックスしながら集中力を高めて頂くことが出来れば最高の環境になるのは言うまでもありません。

皆さんの「いけばなが大好き」な思いのおかげです

オンラインでの講習会なんて、”新コロ”以前には全く無かった存在でした。
しかしこの2~3カ月の間で行なうことが出来るようになったのは、講習を受講される生徒の皆さん方のご協力、各地の支部の役員のご支援、講習会を指導して下さる先生方のご理解、この3つが揃ったからこそなんです。

その大元は「いけばなが大好き」という思いなんだと思います。
いけばなを楽しみたい!いけばなを楽しんでもらいたい!!いけばなの楽しみをもっと広げたい!!!そういう皆さんの思いがあればこそ、ここまで行なうことが出来たんだと思います。

ここまで新しい可能性を広げて下さった全ての皆さんに、心より敬意を表します。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。