緊急事態宣言が解除されたからといって全てを一気に元通りに行なうのはとても危険な事だと思います。しかしそんなどうなるか分からない時代の中でもハッキリと分かっていることがあります

こんばんは、内藤正風です。

緊急事態宣言も解除され、日常に戻るための色々な取り組みが日本中の企業や学校や商店や家庭や個人において行われています。
今すぐ完全に元に戻ると言う事は不可能だとしても、せめて「何とかなっていくレベル」にまで1日も早く仕事も学校も家庭も戻ることを強く願うばかりです。

緊急事態宣言が解かれたからといって、全てを一気に元通りにするのは危険です

私ども光風流においても、日常に戻っていくための色々な取り組みを行う必要があると思っています。
しかしだからといって、緊急事態宣言が解かれたから一気に全てのものをこれまでと同じようにするというのは非常に危険だと私は考えています。

まずその理由の1つ目として、私は新型コロナウィルスの感染拡大の第二波がかなり高い確率で有ると考えています。
日本においても海外の国々においても、あちらこちらで感染拡大の第二波が起こっています。という事は私たちも無関係ではなく、第二波が身近なところで起こっても不思議ではないと思うのです。

理由の2つ目としては人々の心と行動です。
新型コロナウィルスの感染が拡大した折に、職業によって看護婦さんやトラックの運転手、タクシーの運転手等のみなさんが差別をされたり、あるいはそのお子さんが学校へ来ないで欲しいっと差別を受けたりということがありました。
特に地方部では新型コロナウイルスの感染者を個人まで特定して、石を投げつけたりいわれのない誹謗中傷をされて地域に住み続けることができなくなって引っ越しを余儀なくされた方などがおられると聞いております。

差別や誹謗中傷はあってはならないことです。それは言うまでもないことです。
しかし今、コロナの感染者が出たと言うことになると「どこの誰?」「仕事は何をしている人?」などのように特に地方部では大きな噂や推測を呼ぶと言う状況にあるのも事実です。
そのような中で光風流における講習会や研究会、あるいは会議などをこれまでと同じように再開するというのは非常に危険なことだと私は思います。

いまもし新型コロナウイルスの感染が、光風流の講習会や会議の場で起こったらどうなるかを考えてみました

万一として、講習会や会議を開催していて、その場で仮に感染の拡大が起こったらどうなるでしょうか。

まずその場に同席されていた皆さんすべてと、その同居されている家族の皆さん方は、濃厚接触者で感染の恐れありという事で2週間自宅謹慎をしなければならなくなります。

そのことにより会社や学校に新型コロナウィルスの感染者がお家に発生したと言う事を連絡しなければならなくなりますし、ご家族も含めて最低2週間という期間、会社を休んだり学校を休まなければならないと言うリスクが起こってきます。
もちろん隣近所の皆さんにもその事は伝わりますから、誹謗中傷や差別というような不都合が起こってくる可能性も否めないと思います。

そのうえ”いけばな”の世界は高齢者が多いですので、感染には重症化するリスクが高いすなわち死んでしまうリスクも高くなるってことなのです。

光風流では、オンラインで講習会や役員会を開催する環境がすでに整っています

したがって私の今現在における考えとしては、当面は講習会や研究会、そして役員会といった類のものは、全てオンラインにおいてその開催を行なうようにお願いをしていきたいと思っております。
このお願いをしていきたいとは、できればそのようにしていただきたいと言うことではありません。すべての講習会あるいは研究会そして役員会につきましては、オンラインで行なうとご理解をいただくと共にその行動をとっていただきたいと言うことです。

ちなみに光風流においては、講習会あるいは研究会そして役員会をオンラインで行っていただくことが出来る環境をすでに整えておりますので、リアルでの開催を控えたからといって大きな不都合と言うものには結びつく事はないと思いますのでこのような形をとらしていただきたいと思います。

光風流の先生方が開催されている教室は、ドンドン行なってください

光風流の先生方が開催されている個々の教室におきましては、教室を行なっていただき通常に1日も早く戻って頂きたいと思います。
ただし感染を防止するための取り組みである、換気、手洗い、消毒、ソーシャルディスタンスの保持などを行ないながら開催していただければと思います。

ちなみに私の教室は既に通常通りに開催をしておりますが、換気は窓を開け放っており、手洗いと消毒の励行には教室の玄関に案内のPOPを用意するとともに消毒スプレーを置いております。ソーシャルディスタンスについては1m80cmの机を1人でお使いいただき前後左右にゆとりある空間を維持するようにしております。
また生徒さんの中には、感染が怖いと思われている方もおられるでしょうし、ご家族が心配をされる方もおられると思いますので、通常の教室もどんどん開催をしておりますが、オンラインでのお稽古もリアルのお稽古と並行して開催をしております。
教室にお越しになられるのが不安や心配な方は、遠慮なくオンラインでのお稽古をお申し出いただければと思います。

いけばな展は一番再開をしやすい事業だと思います

次に”いけばな展”についてですが、”いけばな展”は外部の会場をお借りして開催することがその大半となりますので、その会場の指針に基づいて開催していただければ良いと思います。
ただし換気、手洗い、消毒、ソーシャルディスタンスの保持などはしっかりと行ない、必要ならば入場制限なども行なって頂ければと思います。

このように考えると、講習会や研究会、あるいは役員会と言うようなものよりも、いけばな展の開催のほうが先に可能になる状態にあるのかなと思います。

どうなるか分からない時代の中で、はっきりと分かっていることがあります

これから新型コロナウイルスと共存をしながら私たちは生きてゆかなければなりません。なので今と同じ状況がず~っと続くという事もないと思います。
だって医学の進歩、薬やワクチンの開発、新型コロナウイルスの変異、人々の新型コロナウイルス感染者に対する意識の変化、どんどん状況は変わってゆくのですから。

これからどうなるのかなんてわかりません。
しかし今、確実に分かっているのは、
①光風流における講習会や研究会や役員会は、当分のあいだ全てオンラインで行なう。
②先生方の行なわれている教室は、換気、手洗い、消毒、ソーシャルディスタンスの保持など十分に行ないながらドンドン開催していただく。
③いけばな展は使用する会場の指針を遵守しながら、換気、手洗い、消毒、ソーシャルディスタンスの保持など十分に行ないながら開催してゆく。

という事です。

そしてもう1つハッキリと言う事が出来る事があります。それは、私たちの前には新しい扉がいくつも用意されたという事です。

どこにその新しい扉があるかはわかりません。そしてその新しい扉を開いたらどうなるのかもわかりません。
しかしこの新しい扉を開き続けたものだけが、次の新しい時代を生き残ることが出来るのです。なぜなら世の中は新型コロナウイルスが拡散する以前に戻る事は無いからです。

光風流の先生方、皆さん、一緒に新しい扉を探しそして開き、一緒に未来へ歩みを進めてゆきましょうね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。