貴方の「したい!!」を形にするために「基本」はあるのであって、縛るために存在しているのではありません

こんばんは。内藤正風です。

今日は朝から夜まで1日中本部いけばな教室でお稽古を行ないました。
なんか1日中教室にいることが出来たのは久しぶりのような気がします。最近はいけばな展だけではなく色々なところにお出掛けしないといけない用事が多くて、お稽古にお越し下さっている皆さんには度々ご不自由をおかけしており申し訳なく思っています。

「いけばな」のお稽古って、貴方のイメージとは大違いなのをご存知ですか

「いけばなのお稽古」って聞かれて、どんなことをイメージされますか?

”厳しい”とか、”難しい”とかっていうイメージを持たれている人が結構多いんじゃないかと思います。
「間違えたら竹の物差しでピシって手を叩かれる」とか、「着物を着てお稽古している」とか、「正座してお稽古している」とか。。。
これ全部、大間違いです。(笑)

竹の物差しでピシってしたら”傷害”や”パワハラ”で訴えられちゃいます。
服装はジーンズにTシャツでOKです。夏なら短パンにビーサンでOkですよ~。
正座は、そもそも私が長時間できません。長時間っていっても1時間とか2時間じゃないですよ。10分~15分も正座したら足が痺れるレベルです。

こんな風に、いけばなって聞いて皆さんが頭に思い浮かべられるイメージと今私たちが実際に行なっているものって、大間違いというか全く違っています。

ちなみに私の開催している教室で、正座でなければならない教室なんて1つもありません。全てがイスとテーブルで行なっています。

いけばなには「型」と呼ばれる基本があるから、窮屈に見えるのだと思います

いけばなには「型」と呼ばれる基本があります。
この「基本」と聞くと、なにか”決まり”でガンジガラメにされて、窮屈で自由が無いような印象を与えてしまっているのかな~とも思います。

しかしこれは大きな間違いなのをご存知でしょうか。

「基本」って全ての事にあるのです。
たとえば野球にも「基本」はありますよね。どんな風にバットを振ったらボールに当てやすいのか、あるいはどんな風にボールを投げると思ったところにいくのかの様に。
スノーボードにも「基本」はありますよね。どんなふうにしたら右や左に曲がることが出来るようになるのか、あるいはどうしたら泊まることが出来るのか。

では、野球は窮屈ですか?スノーボードは窮屈ですか?
そんなことは無いですよね。
すなわち「基本」があるから窮屈とか縛られているっていうのは、的外れな考え方だとお分かりいただけるのではないでしょうか。

貴方の「したい!!!」を形にするために、基本はあるのです

ではなぜ「基本」って存在しているのかというと、貴方の「したい!!」を形にし実現するためにあるのです。

野球でボールが思うところに投げられなかったら、面白くないですよね。
バットを振ってもボールに当てる事すらできないようでは、楽しくないですよね。
そんな状態ではゲームに参加する事すらできないです。

スノボで曲がったり止まったりできないのに、楽しめないですよね。
上手とか下手ではなく、まずは曲がったり止まったり出来て初めて、スノボの醍醐味を味わうことが出来るようになるのです。

これ、いけばなも全く同じことが言えるのです。

自分の作りたい形を作りあげることが出来るように基本を学ぶ。
作品から景色を連想させることが出来るようになる基本を学ぶ。
自分の持つイメージを具現化するために必要な基本を学ぶ。

すなわち基本って貴方の「したい!!」を実現し形にするために学ぶものなのです。

「基本」の価値と大切さを正しく理解してもらいたい

「基本」は縛るものではありません。
「基本」は自分の出来ることを増やすためにある道具なのです。
道具は沢山持っているほうが便利だし可能性が広がりますよね。

「基本」って古臭いとか窮屈とか思ったり感じている皆さんに、「基本」の価値を是非知って頂きたいですし正しく理解してもらいたいなぁって思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。