「個性の時代」とか「個を出す」と言われて久しいですが、個性って人と違う事だともしも思っているのなら、それは大きな間違いです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

昨日ネットニュースを見ていて、その中で「個性」という事が切り口のニュースがあり、その中で、個性を正しく理解していない人もおられる様に感じる部分があったりもしましたので、今日のブログネタにしたいと思います。

「個性の時代」とか「個を出す」とは

「個性の時代」とか「個を出す」と言われるようになって久しいと思います。
これは高度成長時代がその良い例ですが、企業の歯車となる人材が世に求められ、人と違う事が「非」とされた時代から、個性が認められ個性を大切にしようという考え方に移り変わって行っているという事に外ならず、その流れには大いに私も賛同いたします。
が、けれど本当の意味で、「個性」と言う事について理解し実行できている人は、まだまだとても少ないように思います。

そもそも「個(個性)」と言うものは、人と違うかどうかと言う事ではなく、自分の考え方や価値観の中核をなす部分から自然発生したものが「個(個性)」に他ならないと思います。
なので他の人と違う事と考えている時点で、それは他の人との比較でしかなく、自己の中核から発せられた「個(個性)」とは全く違うものでしかないと思います。

まだまだ日本人の多くは、この部分を勘違いしている人が多いと私は感じています。

「個性」を「人と違う事」と捉えている人の行動パターン

個性を人と違う事と理解している人には、ざっくりと2つの行動パターンがあるように思います。

まずパターン1は、とかく見た目を人と違うようにしようしてみたり、取ってつけたように目を引く行動をしてみたりと、上辺ばかりに意識が行っている人です。もうこういう人はペランペランです。全く中身がありません。(笑)
なので当然とっている行動は長続きしません。

次にパターン2は、斜に構えてアウトローを気取って、周りにいるそういう者に構えた人たちの行動パターンをお手本にしたり真似たりする人。まあこういう人はアウトローがカッコいいと思っているんですね。
まあこれも日本人はしゃあない部分があると思います。なぜならもともと日本には、佐々木道誉をはじめとする「婆娑羅(ばさら)」や「傾奇者(かぶきもの)」という考え方や行動が古来よりあって、もてはやされる土壌がありますからね。
ちなみに「婆娑羅」や「傾奇者」っていうのは、日本特有の「粋」や「数寄」というものをモットもっと究極にとんがらせて極端にし、見た目は異形・異様な風体を好み、仲間同士の結束と信義を重んじ、命を惜しまない気概と生き方の美学に基づいたものです。つまり「婆娑羅」や「傾奇者」というのは、行動ではなく思考であり生き方なのです。

アウトローとかアウトローに憧れて真似をするって、昔からのあるあるですからね。(笑)
ただ一つ言えるのは、みんなが一目置いていたり世の中から認められているアウトローの人は、自分の片足(軸足)をしっかりと保守本流の中に置いています。例えば武士ならば、主従という事や武という事に厳しく向き合うと共に己を律している。芸術家ならば、ただただひたすらに作品制作に邁進しているという事です。
だからこそもう片方の足で自由に動き回る事が出来るし、少々おかしなことをしていても道を踏み外してしまうことは無いという事なのです。

人と比較するのではなく自分をしっかりと見つめ成長する事が個性を育てるという事

人と違う事をするのが個性という考え方。これは「個を出す」とか「個性」と言う事とは全く違うものだと思います。

自分の人生や価値観と言うような内面から滲み出してきたものこそが個性(個)だと私は思いますし、言葉を変えれば「自分らしさ」とか「あなたらしさ」と言う事に他ならないと思うのです。
なので人と違う事をしようとするのではなく普通に生きている中で、もし他人と違っているところがあったとしたら、それこそが「自分らしさ」とか「あなたらしさ」という個性に他ならないのです。

まずは自分の軸足をしっかりと位置を決め、そして安定させることが個性を磨く第一歩ではないかと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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