夏季セミナーを開催して思った、良い作品を生みだしたり良いお弟子さんを育てたければ、いけばなの技術や知識のみの習得に終始していてはいけないという事

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

昨日と一昨日の両日、光風流の夏の恒例行事の「夏季セミナー」を開催し、大好評のうちに終えることが出来ました。
もう両日とも夜にはくたくたで、ブログは2日間ともテヘペロで、シェアーもせずにいたら読んでくださる方もほとんどなく、まあそんなもんですよね
。(笑)
とりあえず今更ながらですが、昨日と一昨日のブログをシェアーしておきます。

昨日のブログ「夏季セミナーを終えて、お伝えしたいたった一つのこと

一昨日のブログ「光風流夏季セミナーのDAY1を終えて、“ホッ“ としています

いけばなには「総合力」が不可欠です

夏季セミナーの家元講座の中でお話させて頂いたのですが、いけばなには「総合力」が不可欠です。これはいけばなが床の間を背景にして歴史を積み重ねてきた事が大きく影響しています。

例えば床の間にお花を生ける時には、まず掛け軸が飾られています。そしてそこに香炉など道具物が飾られています。そしてその状態の中にお花を生ける様になります。そして日本には四季があります。そして歳時があります。祝儀不祝儀もあります。それらをすべて加味したうえでお花を生けるようになるので、お花を生ける技術や知識だけではその場に相応しいお花を生けることはできないのです。

つまりいけばなには「総合力」が不可欠であり、これは言い換えると、ありとあらゆる知識や体験を持っている人ほど、魅力的な作品を作り上げることができるということに他ならないのです。
ちなみにここでいう「総合力」とは「雑学力」という風に言い換えた方が、分かりやすいかもしれません。

雑学力は、自ら求めることによって養われます

とはいえ「雑学力」と言われても、そんなもの一朝一夕に身につくものではありません。そして何もせずに身につくものでもありません。旅行に行って見聞きした事、食事に行ったお店での体験、観劇や映画を見て感じたこと、友人から聞いたこと、などなど、日常生活の中で積み重ねてきた事が、そのベースになります。
とはいえそれだけでは人の行動範囲なんてたかが知れていますから、友達に自分の知らない新しい体験をさせてもらったりして、意識して新しい扉を開けるようにしてゆかないと、偏った体験や経験しかできなくなってしまいます。つまり雑学力を養いたければ、自ら求めなければ得る事はできないのです。

今年の夏季セミナーは昨日で終わりましたが、今日から来年の夏季セミナーに向けてスタートを切ったので、そんな雑学力を養っていただくことが出来る機会として、来年の夏季セミナーを楽しみにしていただければ嬉しいです。
ちなみに来年の光風流夏季セミナーは、2026年7月19日(日)に開催しますので、今からスケジュールに入れておいてくださいね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。