失敗は恥ずべきことではなく、失敗すらしていない事のほうがよほど恥ずべき事です

こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は風が強いですね。
光風流本部いけばな教室の玄関に置いている鉢植えが風で倒れて、ひとつ鉢が割れて朝から植え替えを行ないました。

失敗する(間違える)事は悪い事ではない

私はいけばなのお稽古を行なっている中で大切なのは、自らで考え結論するという事だと思っています。失敗しても良いのです。だって失敗する(間違える)という事は悪い事ではないからです。というよりも必要な事だと思っています。
大半の方が失敗するという事を恥ずかしいと思い、成功(正解)することが良いことだと思われていると思います。そして成功出来ないまでも失敗しないようにしようと考える方が多いのですが、これって実は大きな考え間違いなのです。

結論から言います。
一番良くないのは「失敗しないようにする事」。そして一番良いのは「失敗する事」。可でも不可でもないのは「成功する事」です。

成功から得る学びは無い

まず1つはっきりと言えるのは、成功から学びは無いという事です。それはうまく行ったときに「なぜうまく出来たんだろう」と考えても理由が分からない事が多々あります。すなわち理由がないけれど ”たまたまうまく出来た” という事があるからです。

しかし逆に、失敗に理由の無い失敗は無いのです。失敗したという事は必ず何かしらの原因があります。なのでなぜ失敗したのかという事を分析検証することによって、「そうか、こうしたらダメなんだ」という事が分かるのです。すなわちこれは1の経験値を積み重ねたという事に他ならないのです。つまり進歩したという事であり成長したという事なのです。

失敗しなかったではなく、失敗すらできていないのです

世の大半の方は、失敗せずによかった~って考えられる傾向が強いと思うのですが、これ実は最悪の一手なのです。だって失敗すら出来ていないという事なのですから。
よく考えてみてくださいね。ある意味失敗するって一番簡単な事です。なのにそんな一番簡単な「失敗すらできていない」という事は、何もしていないから失敗という事すら起こらなかったという事に他ならないという事なのです。

自分なりに考え、とにかくこうしたらいいんじゃないかという事を結論し、試行錯誤しながらやってみればいいだけの事なのです。

人の成長はテレビゲームのキャラクターを育てるのと同じ

自らの成長を求めるのならば、「自分なりに考える」「試行錯誤しながらやってみる」をとにかく繰り返すことです。それしかありません。何度も言いますが、間違えるという事は悪い事ではなく「プラス1の経験値」なのです。

テレビゲームのキャラクターを育ててゆくのと同じです。すなわち、チャレンジする→失敗する→思考錯誤しながら繰り返す→失敗を繰り返しながら要領をつかんでゆく→レベルアップする。という事に他ならないのです。

いけばなのお稽古や作品作りの時に先生に「これどうしたらいいの」と度々聞いて確認するのではなく、自分なりに考えとにかくまずはやってみるということを心掛けると、自己成長をしっかりとすることが出来る様になりますよ。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。