目標は高いほうが良いですが、最初から完璧を目指すのではなく、目の前にあるステップを上がることに意識を向けたほうが絶対に楽しいです

いけばなを職業にしていると、世の中よりもチョットだけ季節感を早く感じる事が出来ます
目標は高いほうが良いが、完璧よりは最上を目指したほうがしんどくならずに済みます
一歩ずつ前に進むことを実践することこそが「成長」なのです

こんにちは、内藤正風です。

今日は朝から出稽古に行って、そのあと本部いけばな教室に戻ってきてバリバリと仕事をこなしています。
ええ、この後まだ出掛けないといけないので、やること片付けてしまわなければなりません。

いけばなを職業にしていると、世の中よりもチョットだけ季節感を早く感じる事が出来ます

私達は世の中よりもちょっと早い目に季節感が動いてゆきます。
例えば今月ならば、クリスマスの前にクリスマスのお花のお稽古をし、お正月の前にお正月の花を生ける。。。って感じです。
皆さんがクリスマスだー！お正月だ！って仰られている時には、いけばな的にはもうすでに満喫した後みたいな感じです。
（笑）

さてこれから世の中みんなが年末に向けて、クリスマスの準備や大掃除や正月の準備に追いかけまわされるようになります。
なのでこの時期になると「しないといけない事が多すぎて追いつかない」とか、「寝る間もなくなってしまうー」って言葉をよく聞きますが、これって実は自分でそう思い込んでいるだけなんですよね。
例えば、大掃除はしなくてもお正月は来ます。年賀状を出せていなくても、お正月は来ます。（笑）

目標は高いほうが良いが、完璧よりは最上を目指したほうがしんどくならずに済みます

もちろん大掃除が出来ていないよりは出来ていた方が良いです。これは言うまでもありません。しかし、精一杯やって出来ていないのならば、仕方ないですよね。
出来ていないことを悔やんでも、大掃除をしたことにはなりませんから。

皆さんどうしても完璧を目指しちゃうんですよね。
ここで言う完璧とは、自分が「こうでなければ」と ”勝手に” 決めつけている事を達成しなければならないと ”勝手に” 思い込み行動していると言う事です。

そもそも完璧ってこの世に存在しているんでしょうか。
お掃除の完璧ってどういう状態でしょう？
ホコリひとつ落ちていない状態の事ですか。
物が何もなくなっている状態の事ですか。
もしかしたら完璧なんて達成出来る事なんて無いのかもしれません。だって自分の理想とするところは、そもそも高い所にあるものでしょうから。
そう考えると、完璧なんて目指すよりも、最上を意識した方が良いんじゃないかなぁって思うのです。

一歩ずつ前に進むことを実践することこそが「成長」なのです

お花を生けるのも同じです。
色々なところでお花を見る機会が多かったり、自分でもちょくちょく生けたりされておられる方は理想も高いです。
けれど高い理想＝自分で出来るとは限らないのです。

完璧を目指せば目指すほど、完璧のレベルが高くなってしまい絶対に達成する事が出来ないレベルになって、自分自身がしんどくなっちゃいます。
なので理想を高く持つのはいい事ですが、そこを目指そうとするよりも、自分の目の前にあるステップを上がることに意識を向けたほうが絶対に良いと私は思います。

高い理想を目指して、昨日も出来なかった。。。今日も出来なかった。。。。。って思うよりも、すぐ目の前にある事に取り組んで、これが出来るようになった！あれも出来るようになった！っていうほうが、同じことをしていても絶対に楽しいですよね。

成長は一歩ずつ前に進むことが、達成感がありしんどくならずに楽しむことが出来るのです。

内藤正風PROFILE

内藤正風

平成５年（1993年）、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。