「節分」と「立春」と「旧正月」、それぞれの意味と関係について

こんにちは、内藤正風です。
今日は「春節」ですね。いわゆる「旧正月」です。

つい先日、「節分」と「立春」がありましたが、この時期になると「節分と立春と旧正月ってどういうつながりがあるのですか?」ってご質問を頂く事がありますので、今日はその事について書きたいと思います。

旧正月とは

「旧正月」というのは、旧暦の正月という事です。
そしてこの旧暦というのは、日本で昔使っていた暦(こよみ)、すなわちカレンダーの事を言います。

今の日本では太陽暦(グレゴリオ暦)というカレンダーで毎日を過ごしていますが、明治の頭までは日本も旧暦に基づいて毎日の生活をしていました。
そしてこの旧暦は、太陽太陰暦というもので月の動きをもとにしたカレンダーになります。

このカレンダーが明治の頭に改暦されてから、太陽暦の1月1日が正月と制定され、それまで長く続いていた旧暦でのお正月は行わなくなったのです。
しかし今も一部の地域では、旧正月をお祝いするところもあります。

立春とは

「立春」とは二十四節気の1つになります。
二十四節気というのは、1年の太陽の動きを24等分してその季節ごとの特徴を言い表したもので、小寒や大寒、立春や春分というような日頃目や耳にしているものがこの二十四節気になります。

ちなみに二十四節気のそれぞれの名称は農業の目安になる名前が付けられており、農耕民族である日本人の日々の生活や作業の指針とされていたものになります。

節分とは

「節分」は季節を分ける日です。
現在では春の節分しかほとんど言わなくなりましたが、本来節分は、立春・立夏・立秋・立冬の前日にそれぞれ存在し年間に4回あります。

すなわち節分とは、文字通り季「節」を「分」ける日になります。

「旧正月」と「節分や立春」に関係は全くありません。

したがって「旧正月」は、月の動きを基準にした暦に基づいたお正月であり、「節分と立春」は、太陽の動きを基準にした季節の目安になり、旧正月と節分や立春とは、似たような時期にありますが全く関係が無いのです。

なお旧正月は毎年日付が変わり、今年2021年は今日2月12日ですが、来年2022年の旧正月は2月1日となります。

旧正月を楽しむ

旧正月は中国や韓国、ベトナムやモンゴルなど、多くのアジアの国でお祝いされています。
日本でも、神戸の南京町や横浜の中華街では春節祭が開催されていますし、長崎ではランタンフェスティバルが開催されたりと、各地で旧正月にちなんだお祭りが沢山あります。

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ただ今年はコロナ禍という事で、世界中の春節祭は地味にひっそりと行なわれており、光風流の中国支部の皆さんも各家庭で旧正月のお祝いをされているとお聞きしています。

しかし折角の旧正月なのですから、私たちもお料理を用意するなどしてご家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。
コロナ禍だからこそ出来る事を出来る形で楽しみ、ストレスを少しでも無くす事も大切な事だと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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