"その人らしさ" という事について考えてみると、虚像と実像のはざまで揺れる人間像が見えてきます
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ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
突然ですが、「その人らしさ」って事について皆さんはどんな風に考えたり捉えたりなさっていますか?
というのも、少し前に友達と「その人らしさ」って事について話をする機会があったので、今日はそんな事についてブログを書きたいと思います。
”その人らしさ”って、実は・・
そもそも「その人らしさ」って何でしょう?
たとえばお医者さんをしている人だったら、医者らしさって何でしょう?美容師をしている人だったら、美容師らしさって何でしょう?弁護士をしている人だったら、弁護士らしさって何でしょう?
医者は、見た目がソフト、優しい、健康に気を付けている。美容師は、色白、髪の毛長い、見た目ちょっとチャラい。弁護士は、スーツ、七三ヘアー、お金持ち。
実はこういうのって、勝手に思い込んで決めつけているだけのものなんですよね。
だって、私の友達のお医者様には、三度の飯よりビールが好きな人もいます。友達の美容師には、色黒でガタイが良くて短髪の人がいます。弁護士でも、スーツなんか着ていなくて茶髪だった橋本徹弁護士のような方もいますよね。
では「家元らしさ」とは
じゃあ自分の事で、私はいけばなの流派の光風流で家元をさせて頂いていますが、家元らしさって何でしょう?
着物を着ている。いつも身の周りには誰かお弟子さんがいる。家元ってお爺ちゃんやお婆ちゃん。言葉少なで寡黙。冗談も言わない。面白いような事などしない。怒っている。偉そうにしている。怖い。って感じでしょうか。
こういうのって誰かが勝手に決めつけているイメージですよね。
特にテレビとかからの影響って大きいと思うのです。先に書いた、お医者さんや美容師や弁護士なんかのイメージも正にテレビとかからの影響が大きいのかなぁと思うのです。
”〇〇らしさ”とは、勝手に決めつけられたイメージでしかない
こうでなければならないとか、こうであるべきとかってのは、外部から勝手に一方的に作り上げているものでしかないと思うのです。
そしてそんな風に勝手に決めつけている人に限って、自分が持っているイメージと違う部分が有ると、自分のイメージや決めつけが正しいって思い込んでいるんですよね。たとえば私にたとえて言うならば、家元はそういうものではない。とか、もっと家元らしくしないと・・・なんて話しになっちゃうんですよね。
一口に、医者とか美容師とか弁護士とか家元とかって言っても、10人いれば10通りの棟梁がいたり美容師がいたり弁護士がいたり家元がいたりするんです。そもそも2人として同じ人はいないんです。だって生まれた両親が違う、育った環境が違うのですから。
だからこそ日頃の行動や好み、主義主張も違っているのが普通なんです。ってか、1人1人違うからこそ面白いし魅力になるんです。
呑んべいの医者もありなんです。一滴も呑めない医者もありです。色白で華奢な美容師もありなんです。マッチョでつるっぱげで色黒な美容師もありなんです。
1人ひとりが違っていて当然なんです。職業から勝手に想像したイメージで”らしさ”を決めつけるなんてほんと乱暴極まりない話なんです。
世間が決めつけたイメージに自分を押し込もうとするから、苦しかったり楽しくなくなるのです
周りの人が決めつけているイメージの様に従って生きていたら、何か問題があった時にその人たちが助けてくれますか?
ハッキリ言います。絶対に助けてはくれません。なんなら、アホやなぁ~って笑っているくらいの事です。
なのに世間が勝手に決めつけたイメージに自分を押し込んで、苦しんだり辛くなったりするなんて愚の骨頂です。
自分の人生は自分のモノなんです。人の評価やイメージばかり気にして生きていても楽しくないと思うのです。
人と違って当たりまえ。こんな簡単な事を忘れない事こそが大切だと私は思います。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。