新しい挑戦を続ける事こそが自らを変化させ「適者生存」の概念の様に、未来への扉が開く唯一の方法なのです

こんにちは、内藤正風です。

今日はいい天気ですよね。これまでの自粛から一転して今日はあちらこちらにお出掛けされている方も多い事と思います。
そんな私はお天気など関係なく、終日パソコン前に缶詰めです。

顔は笑っていますが、心は大泣きです。。。

都心部と地方部に格差は無くなったと言われているが、まだまだ残っている違い

交通網が整備されたり情報網が整備されて、都心部と地方部に格差は無くなったと言われています。確かに昔の様な格差は無くなったと思います。
収入の差が数倍とかはありません。情報が1年後にならないと伝わってこないなんてこともありません。屋内で写真を撮影しても都心部のお家なのか地方部のお家なのかなんてわからないです。

しかし今もはっきりと違うところもあります。
それは「隣近所との結びつき」と「意識」です。

”新型コロナウイルス”の感染拡大で如実になった「都心部」と「地方部」の違い

今回の新型コロナウイルスの感染拡大では、都心部と地方部の違いがはっきりと出ました。
特に私が強く感じているのは「隣近所との結びつき」と「意識」について悪い側面がものすごく出てしまったなぁという点です。

新型コロナウィルスの感染が拡大した最初のころに、職業によって看護婦さんやトラックの運転手、タクシーの運転手等のみなさんが差別をされたり、あるいはそのお子さんが学校へ来ないで欲しいっと差別を受けたりということがありました。
これは都心部とか地方部とか関係なく起こっていました。

そんな中、感染の広がりが大きくなるにつれて、地方部で特に大きな動きが起こってきました。
それは「魔女探し」の様な ”新コロ” 感染者探しです。
自分の住む市町村に感染者が出たとニュースなどになると、どこの町の人か、どこのお家の人か、誰なのかを特定しようとする動き、そして事実か思い違いかは別にして一度認定してしまったらその人や家族を差別や排除しようとする動きです。

その結果、新型コロナウイルスの感染者を個人まで特定して、石を投げつけたりいわれのない誹謗中傷をされて地域に住み続けることができなくなって引っ越しを余儀なくされた方や、会社や商店を廃業しなければならなくなってしまった方など、人生を狂わされてしまった人や家族やお店や会社など少なくありません。

「新コロ感染=地域からの抹殺」の恐れがあるからこそ、オンラインへの取り組みに結びついた

差別や誹謗中傷はあってはならないことです。それは言うまでもないことです。
しかし今、コロナの感染者が出たと言うことになると「どこの誰?」「仕事は何をしている人?」などのように特に地方部では大きな噂や推測を呼ぶと言う状況にあるのです。
”新コロ感染” はすなわち「地域から抹殺」されてしまう恐れがあるという事です。

そんな状況だったからこそ、私どもではいち早くオンラインへの取り組みを行なうという行動に結びついたのですし、緊急事態宣言は解除されましたがこれからも当分の間は講習会や研究会、あるいは会議などオンラインで行なってゆくことといたしております。

「いけばな」700年の歴史は、新しい事への挑戦の歴史なのです

いけばなは約700年と言う長い歴史があります。日本古来からあるものと言う事で古臭いものというようなイメージをもたれている方が多いですが、これは全く違うと私は断言します。

「伝統」とは言うなれば「足跡」です。
その時代時代の華道家が、時代の流れや移り変わる環境の中で、新しい挑戦を行ない一歩ずつ歩を進めてきたからこそ700年と言う伝統を積み重ねる事が出来ているのです。

第二次大戦での焼け野原、明治維新以降の洋風化、江戸時代の太平の世の意識や価値観、明日をも知れない戦国時代、などなど住宅環境の変化、人の価値観の移り変り、こう言う激動を受け入れ変化してきたのです。
すなわち言葉を変えるならば、700年のあいだ時代の変化に合わせて最先端を積み重ねて来たものが「いけばな」であると言えるのです。

「強者生存」ではなく「適者生存」

今、世の中の価値観や環境は、もの凄く速いスピードで大きく移り変わっています。きっと後世では ”新コロ以前” と ”新コロ以降” といわれるほど世界規模で全く違う世の中になっていくのだろうなと思います。

そんな中で未来に生き残っていくことが出来るかどうかは、変化出来たものだけが生き残る事が出来るという事だと思います。
動物でいうと、強いものが生き残る「強者生存」ではなく、その環境に適合したものが生き残る「適者生存」なのです。

今が良いからと言ってそのまま変革を恐れていては、気付いた時には適者ではなくなってしまいます。常に挑戦し続ける事のみが自らを時代にあわせて変革させることが出来る唯一の方法ですし、だからこそ適者として生き残る事が出来るのだとおもいます。

オンラインを取り入れることが正解なのか不正解なのかはわかりません。しかし、今出来る事を1つづつ行ない、そんな中で経験とノウハウを積み重ね、自らを色々な事に対応や変化が出来るようにしておくことは絶対に不可欠な事だと私は思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。