”師範披露” は単にお披露目の場ではなく「いけばなを一緒に楽しむ仲間を募る機会」になってこそ本当の意義があるのです

こんにちは、内藤正風です。

先月末の2月29日、兵庫県姫路市において「師範披露いけばな展」が開催されました。


「撮影・龍田美甫さん」

披露生 谷口友甫師範(左)、指導者 藤本和甫先生(右) おめでとうございます。

「師範披露」ってなに

師範披露というのは、「師範」というステップの許状を取得したので、そのお披露目を行なうという事です。

ちなみに私ども光風流では、お稽古のステップを表すものとして「許状」というものがあります。
一般に置き換えれば、”終了証”とか”認定証”のようなものだと思っていただければ良いと思います。

そんな許状の中に「師範」という段階があり、これはいうなれば”指導者として独り立ちして活躍していただくことが出来ますよ”という意味のものになります。
私たちでいうところの”成人”って感じです。

なので、毎年1月に新成人をお祝いする会として「成人式」が催されていますが、「師範披露」というのはそれと同じようなものだと考えて頂ければ解りやすいのではないでしょうか。

”指導者として独り立ちして活躍することが出来る”とはどういう事か

”指導者として独り立ちして活躍していただくことが出来ます”と先に書きましたが、「そもそも指導者って一人前じゃないの??」って思われたかたもあるのではないでしょうか。

光風流では初めて生徒さんを指導される方でも安心してスタートして頂くことが出来るように、指導者としてのステップが何段階かに分かれていて、その中のひとつとして「師範」というステップが設けられています。

ちなみに光風流における許状のステップは次のようになっています。


内藤正風のホームページ「いけばなを始めよう フローチャート」

光風流のカリキュラムは、大きく分けると2つになります。
まず最初は、いけばなの知識や技術など自分の力を育ててゆく「ステップアップコース」。
そして、自分の力を育てるだけに留まらず、指導者としての力量を育て経験を積んでゆく「プロフェッショナルコース」。
(正確にはこの後に、自ら指導者を育成しながら光風流の各地にある支部で中核として活躍していただくステップがあるのですが、ここではそれは置いておきますね。)

指導者と一口に言っても、ある日いきなり「はい!生徒さん指導できますよ~」って言われても困りますよね。だって何したらよいか分からないでしょうし、何から手を付けたらよいのかも見当もつかない方が多いのではないかと思うのです。
なので光風流では、生徒さんを指導するに必要な事も段階的に学んでいただいたり経験していただくことが出来るカリキュラムになっているのです。

なので光風流における「師範」とは、単にお花を生けてお稽古を積み重ねたからそれで良いという事ではなく、カリキュラムを通じて色々な素養を身につけたうえで許される許状なのです。
だからこそ”指導者として独り立ちして活躍していただくことが出来る”という事が出来るのです。

師範披露は単なるお披露目の場ではなく、「私と一緒に”いけばな”を楽しむ仲間を探しています」という告知の場です

「師範披露」と聞くと、「”師範”の許状を取得したのでその”披露”をする」というように捉えられがちですが、その理解ですと100点満点の50点だと私は思うのです。

「師範」の許状を取得するためには様々な研鑽を積み重ねなければなりませんから、その意味でいうと「よくぞここまで頑張られましたね。おめでとう。」という意味で「師範」をお披露目し皆でお祝いしてあげる場というのは間違いではありません。
しかし先ほども書きましたように、「師範」とは”指導者として独り立ちして活躍していただくことが出来る”というステップなのですから、この師範披露が単なるお祝いやお披露目だけに留まるのではなく、”いけばなを一緒に楽しむ仲間を募る機会”にもなってもらいたいと思うのです。

行動すれば必ず成果は出るのですから。
いやぁ~、楽しみだなぁ。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。