「感性」と「お風呂の鏡」はよく似ています。貴方の感性は曇ってしまっていませんか

こんばんは、内藤正風です。

今日は朝から夜まで、本部いけばな教室でお稽古三昧の1日でした。
あっ、途中で2時間弱教室を抜け出して、お葬式に参列もしてきました。不在にしている間お待たせした皆さん申し訳ありませんでした。

そんな今日の教室をしている中で「感性」っていう事について生徒さんとお話をする機会があったので、今日はブログで取り上げたいと思います。

「感性を磨く」とはどういう事か

世の中では、自分を高めるとか自己を磨くって言いますよね。一般的に言うと「感性を磨く」って言うこともそれに当てはまると思います。
では「感性を磨く」ってどういう事でしょう。

そもそも「感性」って、それぞれの人が生まれながらに持っているものだと私は思っています。
そして10人いれば10通りの感性がそこには有ると思っています。

私がなぜ「感性は生まれながらに備わっているもの」と思っているのかというと、小さな子供ほど感受性が豊かだからです。
感受性とはすなわち、外界の刺激や印象を受けいれる能力であり、物を感じとる能力です。
ということは、感性と言うアンテナがピュアだからこそ、ちょっとした刺激や印象を感じる事が出来ると言う事ですし、その感じたことについて大きな反応をすることが出来るのだと思います。

では感性って、子供だけのものでしょうか。
いいえそんなことは無いですよね。
毎日の生活の中で感動したり刺激を受けたりするっていうことは、大人にも感性は備わっているって言うことですよね。

例えば映画やお芝居を見ていて感動しますよね。
しかしこの感動するポイントは、人それぞれによって違います。
これこそ、人それぞれによって持って生まれた感性が違う上に、重ねてきた人生経験が違うからこそ感動するポイントの違いとなって現れるのだと思います。

なので私は「感性を磨く」と言うのは、感性と言うアンテナを立てると言う事ではなく、磨いて曇らせないようにすると言う事だと思っています。

「感性」はお風呂の鏡と同じ

皆さんのご自宅のお風呂には、鏡が有りますでしょうか。
お風呂の鏡って毎日見ているので気付きませんが、実は日々少しずつ曇ってきている事にお気づきでしょうか。
水垢がついたりシャンプーや石鹸の流れていないものが残っていたりして、チョットずつチョットずつ汚れると言うか曇ってきています。

そしてある日、「なんか見えにくいなぁ~」と思った時には完全に曇ってしまっていて、ちょっとやそっとの手入れでは曇りが取れなくなってしまっているのです。

私達の「感性」も同じなのです。
子どもってチョットしたことで大喜びしますよね。感動して涙を流すことも珍しくありません。なのに年を重ねれば重ねるほど、少々の刺激では感性が震えなくなってきてしまいます。
大人という鎧を着る事によって強く見せている部分もあるでしょうし、人生の荒波を乗り越え悲喜交々を沢山体験してきたことにより鈍感になってしまっている部分もあると思うのです。

この様に考えると、まさに「感性」と「お風呂の鏡」は同じだと私は思うのです。

「感性」を曇らせないようにするのは、日頃のありよう次第

自分の感性を曇らせてしまうか、チョットの刺激でも感じる事が出来るようにしているかは、その人の日頃のありよう次第だと思います。

映画やテレビを見て最近いつ泣きましたか?最近いつ音楽を聴いて感動したり涙したりしましたか?
感性を震わせるようなことをしていますか?そんな場所に行っていますか?
魅力的な人は、感性が敏感で色んな事に興味を持たれているのは間違いない事だと思います。

毎日色んな事に興味を盛ち、感性を震わせることを忘れないようにしたいですね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。