中国語に関する面白ネタを聞きながら思った、覚えるというのはとにかく暗記するという方法よりも、何かと関連付けた方が自然に頭に残るという事実
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こんばんは。内藤正風です。
今日は神戸の教室に行ってきました。っていっても毎週行ってますので特に珍しい事では無いんですがね。。。(笑)
中国から"いけばな留学"にこられている張さんも"いけばな”の基礎的な部分を理解されてきて、お稽古もかなり楽しくなってこられているようです。
お稽古をしながら笑顔になってくださっている姿を見ていると、私自身本当に嬉しいし楽しいです。
お稽古は、言葉を喋ることができなくても行える時代になっています
そんな中で、張さんは日本語をほぼ喋る事が出来ませんし、私も片言の日本語しか喋る事が出来ませんので、お稽古の時には張さんも私もそれぞれにスマホ片手に持ちながら行っています。
翻訳アプリがあるので、喋った言葉をそのまま翻訳してくれます。いやー、便利な世の中になったものです。
って言っても言葉の壁がすべてなくなったわけではありません。なぜならば”いけばな”に関する専門的な用語や少し難しい説明などは、翻訳がちゃんとできないことが多いのでこの部分はスマホではかなり物足りないのですが、まあ仕方ないですよね。
お稽古の時に聞く、中国語に関する面白ネタがいつも楽しい
そんなお稽古をしながら、いつもプチ中国語講座をしてもらっています。ってか、その日の話の中で疑問に思ったことを質問しているだけなんですけれどね。
ちなみに今日はこんな質問をさせて頂きました。
分かります???
1~10までを中国の古い漢字で書いていただいて、発音を教えてもらったのです。
メモに書かれているのを清書するとこうなります。
壹 | 貳 | 参 | 肆 | 伍 | 陆 | 柒 | 捌 | 玖 | 拾 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
中国にも公的な書類に用いられる漢数字がありました。
ちなみにここに書かれている漢字は「大写(dàxiě)」と呼ばれるもので、日本でも公式の書類などで漢数字を使う時に、画数の多い昔から使われている漢字を用いますが、言うなれば中国版の同じものなのです。
いー、あー、さん、すー、うー、りゅー、ちー、ぱー、きゅう、って。
学生時代に麻雀をしていたことが、こんなところで役に立つとは思いませんでしたがね――(笑)
ただこのまま日本語発音しても、中国ではまるっきり通じないんですけれどね。特に2の ”あー”、5の ”うー” なんて皆目通じません(大笑)
違う漢字だけれど同じ発音をする文字
そんな中で、違う文字を書くけれども発音が同じっていう文字もあって、たとえば神戸教室に”武(たけ)先生”という方がお稽古にお越し下さっているのですが、この「武」の文字が「伍」と全く同じ”うー(Wǔ)”の発音なんだそうです。
”武先生”を中国語でいうと”武老師(うーらおすー)” となるそうです。
”9”を表す「玖」は「酒」と同じ発音なんですって。
今日初めて知りました。”9”は ”きゅう” って言っても通じないんです。発音としては”ちゅう”が近いんですって。
中国のお酒に「白酒」と書いて ”ぱいちゅう” と呼ぶお酒があるのですが、この「酒」が「玖」と同じ発音なんですってー!!
だから中国で ”きゅう” っていくら言っても通じなかったんだってやっとわかりましたーー。(笑)
ひとつ興味を持つと、勝手に興味が広がっていく
あと、”6” には「陆」の文字があてられていて、この文字って今の文字だと「陸」なんですよね。
お稽古に来られている張さんのご主人の名前は陸紅専と仰られるのですが、この「陸」がそのまま”6”を意味する言葉でもあったんですね。
いやー――知らなかった――――――――!!!
あと今日新しく覚えたのは、”10”を意味する「拾」の文字ですが、この文字は日本でも使われるのでご存知の方も多いでしょうが、発音は”すー”なんです。”4”も文字で書くと”すー”ですが抑揚が違うので、”10”と”4”の区別がつくんですね。
なので”14”は音で書くと ”壹(1)いー 拾(10)すー 肆(4)すー”となるそうなんです。
いやーー本当に面白いです!!
単に数字の発音を覚えようとすると、中々頭に入らないですが、色んなものと関連付けると自然に覚えていっちゃうんですよね。
無理やりに覚えようとさせるのではなく、何かに関連づけることで自然に記憶に残るようになる
これって”いけばな”のお稽古でも同じだと思うのです。
とにかく覚えなさい!!ではなくて、何かと関連付ける事によって記憶に自然に残るように出来るのですよね。
私達が知っている事は、初めての皆さんからすると中国語と同じように難解なものなのだと思います。
もちろん無理やりに覚えようとして覚える事は出来ますが、そんな労力を使わなくても、何かと関連付ける事で”自然に頭に入ってくる”、”記憶に勝手に残る”という風に出来れば、お稽古されている皆さんにもっともっと楽しく色んな事を学んで頂く事が出来るようになると思います。
そんな事を改めて感じたお稽古日になりました。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。