”人の意見に耳を傾けること” と ”人の意見を聞きすぎること” は、似て非なることです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

明日は光風流の新年賀詞之会を開催します。いよいよ光風流の令和7年が本格始動という事になります。

みんなの意見を取り入れようとすると、何も決めることが出来なくなります

私は光風流で各部を担当して頂いている先生方に、いつもお話しさせて頂いている事があります。それは、「みんなの意見を取り入れようとしないでください。」という事です。

少しかみ砕いてお話したいと思いますが、あなたが何かの担当者(あるいは担当グループのリーダー)になった時に、下の2つのうちどちらの行動をされますか?
①皆さんの意見を聞いて、その意見を総合して方針とする。
②自分のしたいと思う事を方針として、その実現のために皆さんに知恵や力を貸してほしいと頼む。

①を選ばれた方。。。。。はい、残念です。

皆さんの意見を聞いてそれを総合し方針にするというのは、その言葉自体をパッと見たり聞いた瞬間にはとても公平なように思われるかもしれません。しかしこれって実は、一番無責任な行動であり且つ何もできなくなっちゃうパターンなんです。

例えば10人から意見を聞いたとしましょう。10人いれば十通りの考え方があるのが普通ですし、そうなると10の意見が出てきますよね。
「どこに行きましょうか」という質問をしたときに、北の香住に行こうという意見と、西の岡山に行こうという意見、南の神戸に行こうという意見、東の大阪に行こうという意見が出てきたらどうしますか?
その全てがとても素晴らしく一理ある意見だったら、総合した結果、東西南北どちらにも動けなくなっちゃいますよね。だってみんなの意見を取り入れたら、北+西+南+東÷4=中央。。。って事ですから、一歩どころか半歩も動けていません。(大笑)

つまりこういう時には、「香住に行こうと思うのですが、良い観光地や食事など知っていたら教えて下さい。」という風に方向性を明確にしたうえで意見を求めると、参考にできると共に生かせる意見が沢山出るようになるのです。

人の意見に耳を傾けることと、人の意見を聞きすぎることは、全く違う事です

と、ここまで話してくると、人の意見に耳を傾けるというと、みんなの意見をよく聞いて取り入れることになりますが、これには大切な事があります。それは聞いた意見を取捨選択しなければならないという事です。

そもそも人の意見って、責任をもって話されているものもあれば、その場の思い付きや空気に流されて話されているものもあります。ってか、ほとんどの人は自分の意見に責任なんて持っていません。
だって「自分の言った意見のようにして、もし失敗した場合には私が全責任を持ちます」なんて、ほとんどの人は思っていないです。

ハッキリ言って、その時の思いつきです。勢いです。もしかしたら会議の場で自分が嫌いな人の反対の意見を言っているだけかもしれない。たまたま今朝読んだ本に影響された意見を言っているだけかもしれない。人の意見なんてまあそんなもんなのですから、参考にはしても意見に振り回されてしまうなんてバカバカしいと思うのです。
人の意見は、自分の役に立てるために存在させてゆけばいいのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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