目の前で行なわれている事に目を奪われるのではなく、その先にある目指しているところを意識し見失わない限り目標に近づくことが出来る
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こんばんは、内藤正風です。
今日は朝から晩まで、光風流本部いけばな教室でお稽古を行ないました。
そんな中、役員をしていただいている先生と7月に開催を予定している「光風流いけばな展」の打合せをしながら結構深い事をお話させて頂いたりもしました。
昔の人は良い事や本質を突いた言葉を残している
能力のあまり高くない人ほど忙しく見え、能力の高い人ほど忙しく見えない。
能力の低い人ほど自分を忙しく見せたり大人物に見せようとし、能力の高い人ほど自分を普通に見せている。
能力の低い人は物事を難しく見せ、能力の高い人は物事を簡単に見せる。
昔から言われるこれらの話は、本当にその通りだなぁと思います。私の経験などまだまだ未熟なものですから私の感じていることが間違っているかもしれませんが、今のところこれら古くから言われている事は納得する事ばかりです。
昔の人はその経験の積み重ねから、本質を突いた言葉を沢山残してくれているなあと思います。
目の前で繰り広げられている事に目を捕らわれると、一番大切な事を見落とす
最近特に感じることがあります。それは「目の前で繰り広げられている事は現象であり本質ではない」という事です。
人間はついつい身近に起こっていることに目が行きがちです。しかし目に見えている事は、原因が他にあって起こっている現象でしかないんですよね。
たとえば何かの話をしたときに「はい!わかりました!!」って言っていても、ちゃんと理解が出来ていなければ行動は改まりません。
もぐらたたきの機械もまさにそうですよね。いくら叩いても叩いても順番にモグラは顔を出します。モグラが顔を出さないようにするためにはモグラを見るのではなく、大元のコンセントを探して抜かないとモグラは止まらないです。
目の前で起こっていることについつい目が行ったり、その起こっていることで一喜一憂してしまいがちですが、その大元は全く別のところにあるという事なのです。
いけばな展は「道具」であって「目的」ではない
いけばなをしている人間にとって、一番大切であり一番大きな事柄は「いけばな展」になります。いけばなの作品を生けてご覧頂くというのはいうなれば表芸ですよね。
そんないけばな展ですが、私は開催する事が目的になってしまってはいけないと思っています。すなわち、いけばなの作品を生けて展示する。そうしてあ~良かった良かったとか終わった終わったではいけないと思うのです。
いけばな展というものは、開催する事で何か目指すものを持たなければ、ただの自己満足で終わってしまうと思うのです。
たとえば、いけばな展に作品を展示する人の知識や技術のレベルアップを目的として開催する。とか、いけばなの作品を展示している皆さんのお友達や同僚や親戚に見に来ていただく。とか、いけばなの作品を作りあげるという共通の体験をもとにして懇親を深めたり仲間意識を強くすることが出来るようにする。とか、目標を持つことで、いけばなの作品作りだけではなく今自分は何が出来るのか、そして自分が果たせる役割は何があるのか、何をするべきなのかがハッキリと見えるようになってくるのです。
目的に目をやることが出来れば、自分のなすべきことが見えてくる
目的というのは、目前にはありません。遠く離れたところにあります。
たとえば山登りがそうです。目的は「○○山の頂上を目指す」です。
そんな中、その登ろうとする人の体力や技量に合わせて、高い体力と知識と技術が必要だが最短距離で頂上を目指すことが出来るルートを選んだりするのは手法です。逆に体力にあまり自信が無いようならば、距離は長くなっても危険が低く頂上を目指すことが出来るルートを選ぶのも手法の1つです。
通るルートや手法は違っても、目指しているところは同じなのです。
そしてこの登山をしているときに、前を歩いている人の背中ばっかり見ていたのでは、今何がどうなっているのか分からないですし、これからどんなことが起こるかを感じる事すらできなくなってしまいます。
前を歩いている人の背中を視野に入れながら、目的地である頂上はしっかりと見続けていかなければならないのです。
同じ目標を見ていれば、道を外れる事はありません
目の前で繰り広げられている事は、ほとんどが手法です。
手法はバタバタとよく目立つのでつい目を奪われがちになりますが、そこに目指すべき本質たるものは無いのです。
何事をするにあたっても、目標をしっかりと理解し、その目標から目を外さず、そこに向かって一心に進んでゆくことが大切だと思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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