今年から新年会を新年賀詞之会に名称変更をしたその真意は「正しく伝承する」という事にあります

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は「光風流新年賀詞之会」を開催したのですが、その中のアトラクションで急にお声が掛かり、舞台の上で踊ることになりました。
こんなおっさんの踊りに誰が興味があるねんって話ですが、ま、笑っていただく事くらいはできるので、これからは ”踊り子内藤” と名乗ろうかと思っています。(嘘です(笑))

 

本意を正しく伝えることの難しさと大切さ

この新年賀詞之会ですが、昨年までは「新年会」として開催していました。なぜ今年から急に名称を改正したのかといいますと、新年会の本意を正しく伝えるためです。

というのも「新年会」という名称だと、新年にみんなが集まってバカ騒ぎ(宴会)をする機会だと、間違った理解をされる方が近年出てこられたので、これではいけないという事で、名は体を表すではないですが会の意味が正しく伝わるように名称変更を行なったのです。

光風流では創流以来、新年会を開催してきています。そして光風流において新年会を開催している意味ですが、華道というような「道」のつくものは、人としての礼敬を大切にしなければならないと考え、年頭に当たっては家元や師匠に新年のご挨拶を申し上げるのが本意になります。がしかし、生徒さん方がご自分の都合の良い日時にそれぞれ別に年頭のご挨拶にお越しいただくようになりますと、先生も生徒さんも大変になりますので、日時を決めてその機会を設け、新年会という名称で開催をしてきたのです。

ところが近年、先にも書きましたように、この新年会という名称の印象から ”新年宴会” と意味の取り違えをなさる方が出てこられて、飲んだり食べたりする機会なんて行かなくてもいいやんという風に思われる方や、新年早々からバカ騒ぎしてどうするのという風に思われる方が、幹部の先生の中にまで出てこられる始末で、このままではいけないという事から、「光風流新年賀詞之会」と名称を変更することにしたのです。

名は体を表す

光風流はその名前の通り、流祖内藤光風の教えを受け継ぎ、後世に伝えてゆくものです。これは誰か1人で出来る事ではなく、何人もの先生方と共に取り組まなければ永続性を維持することは難しくなります。そして先生から自分が教えを受け、その学びを自分のお弟子さんに伝えてゆくことも伝承には不可欠なことになります。
そんな中で必ず起こってくる課題として、伝承を繰り返してゆく事による劣化や間違いという事があります。

伝承による劣化とは、1枚の原稿をコピーし、そのコピーしたものを原稿にしてまたコピーをし、そのコピーしたものを原稿にしてまたまたコピーをするという事を繰り返してゆくと、そのうちハッキリと出なくなってしまいます。このようにコピーを繰り返すことによる劣化と同じことが「伝承」においても起こるという事です。
すなわち伝承による間違いとは、伝言ゲームと同じです。人から人に伝わってゆく中で、聞き間違いや思い込みというものによって変わって行ってしまうという事が起こるのですが、これも伝承の中でも起こってしまいます。

なのでそういう勘違いや間違いが今後起こらないようにするために、今年より「新年賀詞之会」と名称を新たにしたのです。正に名は体を表すってことですね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。