「和歌」って単なる古臭いものではなく、あなたが今書こうとしているラブレター(ラブメール?)にも大きな影響を与えているのをご存知ですか。

1月14日、宮中において「歌会始」が開催されたのをすかっり忘れていて、お題の写真のアップを先ほどやっと行った、光風流家元 内藤正風です。

新春14日、皇居において恒例行事として毎年行われている「歌会始」が、催されました。
毎年ニュースで必ず取り上げられますので、ご覧になられた方も多い事と思います。

「歌会始」とは、和歌を詠んで披露する会の中でも年頭に行われるものを言います。

この歌会始では、天皇皇后両陛下をはじめ皇族がたのお歌と、国民からの詠進歌が講ぜられます。

ちなみに天皇皇后両陛下のお歌をご紹介させて頂きますね。

○天皇陛下の御製(ぎょせい)
戦ひにあまたの人の失せしとふ島緑にて海に横たふ

去年4月に戦没者慰霊に訪問されたパラオで、激戦地となったペリリュー島からアンガウル島に向かって拝礼なされた時のことを詠まれました。

○皇后陛下の御歌(みうた)
夕茜(ゆふあかね)に入りゆく一機 若き日の吾(あ)がごとく 行く旅人やある

夕空を飛ぶ飛行機の姿から、ご結婚前の1958年に、欧米7カ国を1人で旅なされた時の事を思い出され詠まれました。

光風流でも創流以来「お題」をいけばなで表現しているのです。

光風流では、この「お題」をいけばなで表現する事を創流以来行ってきており、今年もこの伝統にのっとり、お題をお花で生け表しました。

私が生けたお題「人」はこちら↓↓↓

平成28年お題「人」

人が集い、笑顔にあふれ、輪が広がって、伸びて(飛躍して)行く姿をイメージして生け表しています。

材料はオキナスギ、レッドウイロー、アンスリューム、オンシジューム、スイートピー、ヒペリカム、パンジーです。

和歌は日本文化の縦糸

このお題のお花については、昨年の11月に講習会を開いて光風流の皆さんにはお勉強していただきました。
これは、光風流では和歌と言うものはとても大きな意味があり大切なものだと考えているからなのです。

皆さん和歌と聞くと古臭い昔のモノとか、学校で無理やりにさせられた百人一首とかを思い浮かべられる方も多いと思います。
しかし和歌と言うのは古臭いものでは決してなく、日本の伝統や皆さんの日々の生活の中に大小の差はありますが、必ず影響を及ぼしています。
例えば和歌を詠むのに文字を書かないといけないから書道が発展したのですし、恋人にラブレターを出すのも和歌で自分の心情を伝え、季語をはじめとして日本語の豊かな言葉が発展したり、ここでこの事を詳しく書き始めるとムッチャ長くなっちゃうので割愛しますが、その意味でいうと、和歌は日本の文化の縦糸と言う事が出来ます。

そしてこの和歌と言う縦糸を中心にして、言葉、衣服、いけばな、香、書、色、ありとあらゆる分野が横糸の役割をして幅を作っているのが日本の今なのです。

お題を知る事で、日々の生活を豊かにする事が出来るようになります。

和歌と言う文化は決して古臭いものではなく、私たち日本人の存在が素晴らしいものであるという事を裏付けるものであると共に、今の私達がちゃんと知り学ぶことで、日々の生活を豊かなものに出来る存在であるという事を、お題講習会では皆さんに楽しくわかりやすく紹介させて頂いているのです。

その時の様子は私のブログ
みんなにもっと楽しんでもらいたいから、朝までコース確定でも苦にならないんです。

皆さんにムッチャ喜んでもらう事が出来て、この2日間本当に楽しかったです。
でもご紹介させて頂きましたので、ご存知の方もおられるかと思います。

まあこういう話って、真面目に話せば話すほど退屈なものになっちゃいます。
なので和歌についてとか、和歌が日本の今に及ぼしている影響とか、神話っていうような話は、真面目に話したりブログに書いたりするよりも、ご飯を食べたりお酒でも飲みながらのネタにしながら聞いてもらえたらムッチャ面白いと思います。

こう言うことをしっかりと知ると、あなたがラブレター(ラブメール)を書く時に、ものすごく役立つんですよ。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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