本当の意味での周りの人への感謝は、親が亡くなってからでないと解らないし出来ないんだろうなと思います
こんにちは。毎日あまりにも熱すぎて口を開くと「暑い~~。。。」しか出てこない内藤正風です。
5月から「いけばな留学」に中国の最南端に位置する常夏の海南省(海南島)から来日されている生徒さんも、日本のあまりの暑さで日曜日から体調を崩されています。
真冬でも暖房なんて必要のないような土地柄なんですよ。そんな温かい地域から来られていて、寒さには弱いけれど暑さには強い人が体調を崩してしまうほどの暑さって、今年の日本はどうなのよって思います。
いやほんと、ボーってしていると、この暑さは命取りになってしまいますので、くれぐれも皆さん水分補給と栄養接種を怠らない様になさってくださいね。
今夜、光風流を支えてくださった先生のお通夜に行ってきます
今夜、光風流を長年支えてくださった先生のお通夜に行ってきます。って言っても暑さでお亡くなりになられたのではないですよ。天寿を全うして老衰でお亡くなりになられたのです。
確か満92歳じゃないかと思います。
この先生は先代家元のお弟子として流派を支えてくださり、私が家元を継承したのち、そして先代が他界後も変わらずに私を支えてくださった先生の中のお一人です。
私が今このようにして”いけばな”の世界で活動する事が出来ていたり、光風流の家元として今日を迎える事が出来ているのも、こういう先代から変わらず支援して下さっている先生方の力があればこそなんです。
本当の意味での感謝って、そう出来るものではないと思う
年を重ねれば重ねるほど、人って周りの皆さんに支えられて生きているんだなぁって事を感じるようになります。いや若い時も感謝はしているのでしょうが、本質の深い所から理解が出来ているのかというと、そうではないかもしれません。
なぜならば、行くとこ行くとこで親の事を知っている人がおられて、なんかお釈迦様の手のひらの中で走り回っている孫悟空の様な気分になったりする事もあるんですから。(笑)
とくに家業を継いだ人なんかは、こういう経験されている方けっこう多いんじゃないかなって思います。
まあ今から考えれば、それは単に自分がまだまだ小粒なだけで親を超えるどころか並ぶ事が出来るほどの力も行動力も備わっていなかったってだけなんですが、そんな事を本人は分かっていないですから、弱者の遠吠えで親の影がちらつく事を鬱陶しく思ったりする事もあるんですよね。
ええまさしく井の中の蛙ってやつです。(笑)(笑)(笑)
本当の感謝は、親が死んでからでなければ出来るようにはならないと思います
私は本当の意味で、親への感謝や親のありがたみを感じたり、自分を周りで支えてくださる皆さんに感謝を衷心より出来るようになるのは、親が死んでからなんだろうなーって思います。
だって、両親が健在のなかで、”親は子供の事を一番に考えてくれている”なんて頭で思っていても、それはたぶん綺麗ごとでしか思えていないですよ。そんなの親がいない世界を経験したことないんだから解るはずがない。経験したことない事を”解れ!!”というのが無理な話だと思います。
親子でも夫婦でも兄弟でも、一緒にいる時間が長ければ長いほど鬱陶しく感じたりする場合があるのでしょうが、親が死んで、唯一無二の存在ということを肌身で知り、人間の儚さや自分の無力さを知り、そうなってからはじめて自分を今支えてくださっている皆さんへの衷心からの感謝が出来るようになるんだろうなーって思います。
って事で今夜は、心を込めてお祈りし、感謝を申し上げ、お見送りしてきたいと思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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