お正月のお花は"とんど焼"で燃やしたりせずに、「お下がり」として生かしましょう

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

「とんど焼」が近づいてきたので、今日はお正月のお花の取り扱いについてブログにしたいと思います。

お正月のお花の取り扱いについて

年末からお正月にかけての時期に、「お正月のお花は、お正月がすんだら「とんど焼」の時に注連縄とかと一緒に燃やす」というお話をよく耳にします。
結論から言います。これ絶対にやめてください。

燃やすという考えを持たれている方の気持ちもわかります。そして、お正月のお花には松が使われており、これは神様の依り代としての役割があります。なので注連縄と一緒に燃やした方が良いというお考えもわかります。
がしかし、日本には古来より「お下がり」という考え方がありますので、お正月のお花は燃やさずに生け直して飾られることをお勧めしています。

日本にある「おさがり」と言う考え方

日本には神前や仏前にお供えした供物などを頂く、「おさがり」と言う考え方が有ります。言い方を変えると、「おさがり」とはすなわち、神仏からの賜りものと言う事です。
分かりやすい例を挙げると、仏壇にお供えしたお菓子を頂く、神様にお供えした果物を頂く、って感じで、皆さんの日常の中で行われている行為だと思います。

ちなみに「おさがり」という考え方は、食べ物とか飲物とかというものだけではなく、全てにおいて「おさがり」と言う考え方は通用します。例えば伊勢神宮の式年遷宮の時に建て替えられる社殿の古材は、日本中の神社で再利用されたり縁起物とされたりしています。

なのでお花もお正月が終わったら一度片づけて、それから「おさがり」として別の形に生けなおしたり、別の器に生けなおしたり、あるいは傷んだお花が有るならばそのお花を抜いて整えたりして飾って頂ければよいと思います。

八百万信仰の日本人だからこそ、命を大切に考えたい

日本の基本的なものの考え方は、八百万信仰にこそあります。つまり全てのものに精霊が宿るという考え方で、道端の石にも、言葉にも、トイレにも精霊が宿るという考え方です。
したがって八百万信仰においては、人間は地球上で一番優れているという人間至上主義ではなく、地球の中に存在している全てのものの一員であるという考え方をします。

その様に考えると、お花も命が有る存在だという事を理解していただきやすくなるのではないでしょうか。

お正月のお花は「おさがり」として頂き、生け直して飾りましょう

私がお正月のお花はとんど焼で燃やしてしまわずに、お下がりとして欲しいという理由をお分かりいただけたでしょうか。
せっかく綺麗に咲いているのに、そのお花を火にくべて燃やしてしまうだなんて可哀想だし、もったいないですよね。

早い地域では、明日1月7日に「とんど焼」が行われるところもあると思います。
お正月が過ぎたからと言ってお花を捨てたり、とんど焼で燃やしてしまったりせずに、おさがりを頂いて飾って、最後まで愛でてあげる事こそ、日本人のあるべき姿だと私は思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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