「失礼いたしました」と「申し訳ございません」は日頃よく使いますが、「失礼いたしました」は謝罪の言葉とは違うという事

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は朝から出稽古に行って、帰ってきてからあれやこれやとゴソゴソしています。
さて今日は「失礼いたしました」という言葉で、モヤモヤしたというお話についてブログを書きたいと思います。

「失礼いたしました」という言葉はよく耳にするけれど

私たちは日頃の生活の中で、「失礼いたしました」という言葉をよく耳にしますし、自分でもよく用いる言葉だと思います。
私自身も、過日に約束をドタキャンされた方から、「先日は失礼いたしました」という言葉をいただいたのですが、その時にものすごくモヤッとした気持ちになったのです。
なぜモヤッとしたのかというと、たとえばお客様とお電話でお話をしていて聞き間違えや言い間違えをしたときに「失礼いたしました」というような感じで使う言葉だと思っていましたので、「失礼いたしました」って私の中では、「あっ!ごめんね。」くらいの軽い意味だとなんとなく思っていたからです。

「失礼いたしました」とはどんな言葉か

とはいえ私の理解が間違っている可能性もありますから、とにかく「失礼いたしました」という言葉について調べてみました。

色々なものを確認してみた結果ざっくりいうと、「失礼いたしました」は礼儀に欠けた言動をしたことについて、許しを求める言葉だと書かれていました。なので例えば先に帰るときなどに「失礼いたします」というように、謝罪の意味も含まれてはいますが、軽い謝罪になるという事で、先に書いた「あっ、ごめんね」っていう感覚は、間違いではありませんでした。

つまり「失礼いたしました」は、謙譲語の「いたす」を使用することで相手を立てつつ自分の過失を認める表現であり、礼儀や礼式を欠くこと、礼儀をわきまえないこと、相手に対して礼儀を欠いていることをした場合に用いる言葉になります。したがって「失礼いたしました」は許しを求める表現ではないため、謝罪としてはかなり軽い表現であり、その意味でいうならば謝罪をする場合には不十分な言葉であるという事が出来ます。
丁寧に言った「あっ、ごめんね」だという事です。

英語で考えるとわかりやすいかも

この「失礼いたしました」と「申し訳ありません」の違いって、日本語で考えるよりも英語で考えた方がハッキリするかなと思うのです。

「失礼いたしました(失礼します)」は英語で表現すると「Excuse me」になります。つまり「すみません」ですね。
英語圏で道を誰かに尋ねるときに、最初に相手に「Excuse me」つまり「すみません」と声をかけるのと同じですし、エレベーターを降りるときに前の人に「Excuse me」つまり「すみません」と声をかけるのと同じです。
あるいは、歩いていて人に軽くぶつかってしまった時も「Excuse me」つまり「すみません」といいますが、これって「あっ、ごめん」って感じの軽いものですよね。

一方、「申し訳ございません」は「I’m sorry」になります。「I’m sorry」って自分に非があるのを認めて謝罪する時に使いますよね。明らかに「ごめんなさい」「私に非があるので許してください」という意味の言葉です。

つまり「失礼いたしました」は謝罪の意味あいが軽く、「申し訳ございません(申し訳ありません)」は謝罪の意味が強い言葉だという事が言えるのではないかと思います。
「失礼いたしました」と「申し訳ございません(申し訳ありません)」ってつい混同しがちですが、実は大きく意味の違う言葉なんだという事を改めて確認することが出来ました。

ってことで、とりあえず自分自身がこれ間違えないように気を付けないといけないなぁと思ったという事です。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。