門松は一対でないといけないのか?高層階や地下には歳神様はお越し下さらないのか?

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

昨日、私のブログで「門松や注連縄は「一夜飾りはいけない」と言われますが、それにはちゃんとした理由があり、お部屋に生けるお花にも同じことが言えるのです」という記事を書いたのですが、門松の事についてお問い合わせをいただきました。お問合せっていただけると嬉しいので、なんでもどんどんお寄せ下さいね。
ちなみにどういうお問合せだったのかと言いますと、「門松は一対でないといけないのですか?」「高層階や地下に神様はお越しくださるのですか」というご質問でしたので、今日はその事について書きたいと思います。

そもそも「門松」とは、歳徳神をお迎えするためのものです

昨日の私のブログでも書きましたが、「松」は神様の依り代として考えられています。なので神様をお迎えするにあたって、「こちらへどうぞ」っていう目印になるものが「門松」になります。

ちなみに門松には、竹や南天や葉牡丹などいろいろな材料が使われていますが、門松に欠かすことが出来ないのは「松」です。神の依り代としては「松」が重要なのであって、他の物は単なる装飾と考えてもらったらいいです。

なので結論から言うと門松は1対である必要はなく、玄関の外に門松が設えてあればそれでOKなのです。

玄関の前が狭くても「門松」を飾れる方法があります。

マンションやアパート、あるいはお店がビルの中とかで通路が狭かったりして、門松なんて置けないって言われる方に、私は写真のような門松をご提案させて頂いています。

IMG_8122

松に奉書と水引をかけて、玄関に飾るだけでOKです。どうですか?これなら門松を飾れない場所なんて絶対にないはずです!

え~松1本だけなんて貧相やん・・・って思われたあなた。そんな事は全くありません。
次の写真を見てください。

IMG_8121

この玄関の扉は、間口が1m80センチちかくあります。かなり重厚感のある玄関の扉ですが、それでも十分この門松で存在感を発揮してくれています。

「門松」は豪華さで来られる神様が変わるわけではありません。

門松って歳神様にお越しいただくための目印なのだったら、出来るだけ大きかったり目立つようなものの方が良いんじゃないかって思うのは、人間の浅はかさと強欲さです。(笑)

神様は「門松」の大きい小さいで、行く場所を決めているのではありません。
神様は、そのお家やお店の日頃からの行動や実績によって、どの神様がお越しくださるかが決まっているのです。なので門松の大きい小さいで、別のお家に行こうと思っていたけれど、このお家の門松豪華やから、ちょっと覗いてみるか~。。って感じのウインドウショッピング的な行動は全くないのです。

ですから門松を殊更に豪華にしたり、大きくしたりする必要はないですし、一対である必要はありません。
神前や仏前にお花をお供えするのも、最小単位は一瓶(いっぱい)からです。
門松を一対にするのは、装飾的な意味合い以外には特に無いと思います。
もし門松を飾る場所が無くて困っておられるならば、こんな風になさってみてはいかがでしょうか。

地下や高層階も神様はお越しくださいます。

タワーマンションにお住まいだったり、お店が地下だったりして、神様が来てくださるのか心配されている方、安心してください。大丈夫です。
この歳徳神と言うのは、自分のお家のご先祖様であったり、地域の氏神様であったり、八百万の神様すなわち台所の神様やトイレの神様と言うような、私たちの身近なところに居られる神様です。

私たちの身近におられる神様であると言う事は、人間がいるところには目が行き届いておられるって事ですし、新しい年の歳徳神がお越しになられるときには「どこそこに行く」って決めてお越しになられているので、大丈夫だと私は思います。
知らんけど。(笑)(笑)

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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