仕事をしているから忙しくて専業主婦だから時間があるという前時代的考え方は、一刻も早く捨てたほうが良いと思います

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は「忙しい」という事について考えてみたいと思います。

仕事をしているから忙しいというのは、単なる思い込みです

いけばなは世代や性別を超えた方が集まって色々なことを行ないます。そんな中でよく耳にする言葉に「仕事をされている方は忙しいから」という言葉があります。
この言葉を仰られている方は、お仕事をされている方を労わる気持ちでその様に仰っているのだと思いますが、これほどピントが外れているというか的外れな考え方は無いと私は思っています。
ちなみにこの考えの根底にはたぶん、お仕事されている方は時間に拘束されていて、お仕事されていない方は時間の拘束が無いという風に思われているのかなあと思います。

確かに8時~5時で会社に行っておられる方は、その間自由にお出掛けする事は出来ないと思います。
が、しかし、外回りをされている方でしたらどうでしょう。少しくらいならば自分の事に時間を使うのも可能かもしれません。(成果をきっちり出されている事が大前提なのは言うまでもありませんが。。)
あるいは、時間が8時~5時と決まっているという事は、それ以外の時間は自由だという事ではないでしょうか。
もちろん残業をしなければならないという事はありますが、定期的なお休みもあり、現在では休暇はちゃんと取らないと法律違反になるのですから、言い方を変えれば拘束される時間がある代わりに自由な時間もあるという風に言うことが出来るのではないでしょうか。

お仕事をしておられないから時間があるというのも、大きな勘違いです

かたや専業主婦(主夫)の方は、お仕事されている方の様な決まった時間というモノがないので、一見自由なように思われがちですが、私は逆に目に見えない拘束が沢山あるように思っています。
朝の食事までに朝食の準備をしなければならない。ゴミ収集が来るまでにゴミを捨てなければならない。ご主人や奥さまやお子様を決まった時間までに送り出さなければならない。お昼までに昼食の準備をしなければならない。お子さんを迎えに行かなければならない。お買い物をしなければならない。夜までに夕食の準備をしなければならない。ご主人や奥さまを迎えに行かなければならない。等々、挙げればきりがなく出てきます。そして何よりも、定時という概念がないのですから凄いと思います。
そんな中で時間を調整しておられるのですから、お仕事されていない方が時間があるなんて考え方は大きな間違いだと思います。

人によって出掛けやすい時間帯は色々です

もう1つ大切なことが有ると私は思っています。それは人によって出掛けやすい時間帯は違うという事です。

例えば家族の方が学校や会社にお出掛けなので、お昼間のほうが出掛けやすいと言われる方もあるでしょう。逆に会社に行っているので夜のほうが出掛けやすいと言われる方もあります。
ご高齢の方の中には、夜に出かけると家族の方が心配されるので昼間のほうが出掛けやすいという方もおられますし、ご家族が帰ってこられるので留守があるので夜のほうが出掛けやすいと仰られる方もあります。

これはもう何が正解とかという事ではなく、人によって様々だという事を認識することが大切なのだと思います。

自己主張だけでは折り合いはつかない

特に日本人にはその傾向が強いと思うのは、仕事を理由にすればすべてが認められると思っているところです。
確かに仕事は大切です。生活の糧であり生きがいでもあるのですから。それは言うまでもありません。
しかしだからと言って、皆が集まる時に「仕事をしているから時間が自由にならない」と頑なに主張するのもいかがなものかと思います。

だって、お休みの日には時間を取ることもできるでしょう。いつもは無理であっても調整できる余地はあると思うのです。

そしてこれは逆もあって、家庭を理由にすれば全てが認められると思っておられる方も一定数居られます。確かに家庭は一番大切です。しかしよく考えてみてください。「私は家庭があるので。。」っていわれても、全ての方に家庭はあるのです。何なら一人住まいをされていても「家庭」は存在しているのです。結婚しているから家庭があって独身者には家庭がないのではありません。

「仕事しているから忙しいよね」「家庭があるから忙しいよね」と言われたら、それは危険信号だと思ったほうが良い

友達や仲間やいろんな集まりの時に、「仕事しているから忙しいよね」と言ってもらえたり、「家庭があるから忙しいよね」と言ってもらえたら、労わってもらえたり気にしてもらえているという事だと思って、嬉しかったりついその言葉に乗っかったりしますよね。
しかしこの言葉を相手から言われたら、危険信号の場合があるという事を忘れてはいけないと思うのです。つまり、「この人はこれまでの経験上、仕事や家庭を理由にして参加しなくてよい様にしようとされる人だから、こちらから先にこの言葉を言うことによってややこしくならない様に伏線を張っておこう」ということであり、言い方を変えると重要視されていないというかアテにならない人と思われてしまっている可能性があるという事です。

人は良く相手を見ています。そしてその言葉は本当なのか言い訳なのかを敏感に感じ取っておられます。
なので本当にダメな時にはゴメンナサイという勇気が大切ですが、逆に調整の出来るときには何とかするという行動も信頼を得るためには大切だなぁと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。