日本人は自分たちと違う事をすぐに排除したがりますが、対立の関係からは何も良い事は生まれません

こんにちは、内藤正風です。

今日は朝から事務事務三昧です。そもそも事務が一番苦手な私が事務をしているので、笑顔で自撮りをしようとしても心の底から笑う事が出来ません。

目が笑っていないし。。。(笑)

流派の歴史は、人の歴史です

今年も光風流の本部や支部で新しく任命させて頂いた役員の方が居られます。なのでこれからどんな楽しい事が起こるのかウキウキして楽しみでなりません。
だって新しいメンバーが加わるとか、構成されているメンバーの顔ぶれが変わるって言うことは、新しい事が起こるって事に他ならないのですから。

光風流は今年63周年になります。
創流時に中核として活躍されていた幹部の先生方は全ての方が他界され、創流時をリアルタイムでご存知の先生方も数人が長老としていてくださるのみとなりました。
しかしそのあとを引継ぎ、現在まで支えてくださった先生方や、今現在中核として支えてくださる先生方のおかげで、光風流はこれまで歴史を積み重ねてくる事が出来ています。

いけばなの流派は、とても幅広い世代の方で構成されています。
80代の先生が現役で生徒さんを指導されています。
60歳から初めていけばなのお稽古を始められた方もおられます。
40代でバリバリ生徒さんを教えておられる方もおられます。
小学生や中学生でお稽古されている方もあります。
色々な世代の人が集まれば、価値観も違います、意見の違いや考え方の違いなどもあります。っていうか、10人集まれば十通りの価値観や考え方があるのが普通だと私は思います。

日本人は、違う意見の人を否定したり排除したりしようとする

世の中で「最近の若いもんは・・・」「年配者は・・・」って事を思ったり言われたりされる方があります。
けれどこの考え方って両方おかしいと私は思うのです。

「最近の若い者は・・・」って言われますが、その最近の若い者を作り育てたのは親の世代や先輩の世代ですよね。
ってことは、その文句を言っている最近の若い者を作り育てたあなたにその責任の大元はあるんでしょ?って言いたくなります。
そして逆に「年配者は・・・」って言う方もありますが、その世代が”今”を作ってきてくれているんですから、少なくとも敬意を払うべきだと思います。
若い人は今から先の未来を作ることはできても、過去は作ることができないのですし、今があるからあなたが存在しているのですよって思います。
それにそもそも、60歳の考え方や行動をする30歳とか40歳って気持ち悪いです。40歳50歳の人よりも若々しい考え方をする80歳90歳の人がおられたら、40歳50歳の立つ瀬は無くなってしまいます。

日本人は、若者が悪くて年配者が良いとか年配者が悪くて若者が良いとかって風に、どちらかを悪くしてどちらかが良いという風にしたいという対立の考えが働くようです。
けれどこんな考え方をしていたら、お互いの良いところを活かす事が出来なくなっちゃいます。

若い方は、今までになかったアイデアや手法を発想したり、身軽に行動を起こす事が出来ます。
年配の方は、これまでの経験や実績をもとにして、知恵を出したりアドバイスしたりする事が出来ます。
どちらが良いとかではなく、どちらもが大切ですし必要なのです。

「若い者が何か言っても・・・」とか「老兵は去るのみ」とか「若い人は私らが知らないものを使いこなすから」とか「昔の話ばかりされても」とか、それぞれの立場で言われる方があります。
しかしこれは自分の思いが聞いてもらえなかったり通らないから、ひがんだりすねたりしているようにしか私には聞こえます。

若い人が何か言っても聞いてもらえないではなく、どうしたら年配の人や先輩に聞いてもらえるかを考えるべきでしょう。
そして年配の人や先輩がされる昔の話に、これから未来のヒントやアイデアが隠れているのです。
年配の方は去ること以前に出来る事やするべきことが山のようにあります。
そして自分達が知らないものを使いこなしている若者を、年配の人が使いこなせばいいだけなのです。

対立の関係からは何も良い事は生まれません

世の中では「若い者」VS「年配者」とか、「女性」VS「男性」みたいにして対立の構図を作ろうとする人が多いです。
たしかに対立の構図は傍から見ていて面白いでしょう。そして対決と言うのは一番簡単な人間関係でしょう。
しかしその先には、笑顔も楽しさも充実も円満も発展も、なんにも良い事は待っていません。

私は自分よりも年上年下関係なく、とても沢山の方に学びや刺激を頂いています。これはこれまでもそうですし、今現在も、そしてこれからも変わりません。
そのおかげで、私はとても沢山の事を学ぶ事が出来ています。いけばなに関する事。人として。男として。
そしてこれからも年上年下関係なく、頑張っている方や活躍されている方、一途に一つの事に取り組まれている方、色んな皆さんからもっともっと学んだり刺激を受けたりしたいと思っています。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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