寒くなるとお花は長持ちするようになりますが、暖房してるお部屋では注意をしないと早くお花が傷んでしまう場合があります

こんにちは、内藤正風です。

先日から教室にお稽古にお越しくださっている生徒さんから、お花を長持ちさせる方法についてご質問をいただきましたので、今日はこの時期にお花を長持ちさせる方法についてご紹介させていただきたいと思います。

気温が下がるとお花は長持ちするようになってきますが、必ずそうではありません

寒くなるとお花は長持ちする様になります。
これは気温の低下に伴って植物の細胞活動が低下してゆくので、お花がゆっくり咲くようになるから長持ちするようになるのです。

とはいえ、ここで注意していただきたいのは、冬になったら必ず長持ちするという事ではないという事です。
その理由の一番は、暖房をすることにあります。ある程度以上気温が下がると暖房をしますよね。お家によってエアコンもあるでしょうしファンヒーターもあるでしょう、ストーブもあるでしょう。
いずれにしろこの「暖房」がポイントになってきます。

暖房の熱が直接当たるところにはお花を置かない

暖房は熱を発します。当然ですよね、だから暖かくなるのですから。(笑)

この熱なんですが、人間があたって気持ちいいなぁって言う温度もお花にとっては過酷な温度になります。
なので温風の吹き出し口や直接熱が当たるようなところには、お花を飾ったり置かないように注意してください。

暖房しているお部屋は人が思う以上に空気が乾燥しています

冬場はそもそも空気が乾燥する季節です。そしてその上に、過ごしやすくするために暖房をするとお部屋の空気がなお一層乾燥ちゃいます。
特に色んな機器の中でも、エアコンで暖房されているお部屋はビックリするくらいにお部屋の空気が乾燥しているのをご存知でしょうか。

なのでお花のためにだけではなく人間のためにも、必ず加湿器は備え付けて頂きたいと思います。
乾燥した空気にお花を飾っていると植物からの水分の蒸発が早くなり、花びらや葉っぱの先が乾燥してカシャカシャになってしまったりもします。

ただ加湿器を入れたからすべて良しと言うわけではありません。。お部屋の湿度を湿度計でしっかりとチェックして、お花にとっても人間にとっても良い環境にして下さいね。

暖房をしているお部屋は水温も高いので、お水が傷みやすくなります

暖房機器を24度設定にしているということは、お部屋の温度が24度前後になっているってことです。ということはそのお部屋に飾ってあるお花のお水も、同じ水温(24度)になっているって言うことです。

ちなみに月の平均気温が24℃っていうと、9月下旬から10月くらいの時候になるってご存じでしょうか。
私達は季節が冬なので、寒い寒いって思っています。しかしお花が飾られているお部屋は9月下旬から10月くらいの状態になっているのですから、そう考えるとお水の痛みが早いという事をご理解いただけるのではないでしょうか。

暖房しているお部屋のお花は、水替えをしてあげてください

お花が早く傷んでしまう一番の原因は何かご存知ですか?
それはお水です。

水が痛むと長持ちしなくなっちゃうのです。

真夏で気温の高い季節でも、毎日お水を替えてあげるとお花ってかなり日持ちをします。
先に書いたように冬だからと言ってお水が傷まないのではないのです。お部屋の環境(温度や乾燥)によってはかなり早く傷んでしまいますので、2~3日に1度は水替えをしてあげてください。

これをチョット意識して頂ければ、暖房がガッツリ効いたお部屋でもお花を長く楽しんでいただく事が出来るようになりますよ。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。