緊急事態宣言発令下においてはオンラインが大きな武器になります。しかしそうではない時にオンラインを過信すると、学びも経験も準備も得られなくなってしまいます

こんばんは、内藤正風です。

今日は、光風流の各地の支部で開催している講習会の指導に当たって頂いている「光風流家元講師」の先生方を対象にした研究会を開催しました。

緊急事態宣言下ですので、オンラインでの開催です。

昨年の5月以降オンラインで「不」を補ってきました

昨年、初めての緊急事態宣言が4月から5月に発令され、新型コロナウイルスがどんなものか分からないし、その様な中での緊急事態宣言という事で世の中の動きがほぼほぼ止まる事となり、その様な中で光風流では4月の下旬から、会議や講習会などオンラインに切り替えて開催をしました。

当初はオンラインで会議を開催したり講習会や研究会を開催するという事について、分からないことだらけで模索をしながらの日々でした。

まあどんなに不慣れな事であっても、やっていればそれなりに学びがありますしノウハウも積みあがってゆきます。
お陰様で今では、地域によって感染者の増加が起こったときにその支部の講習会や会議をオンラインに切り替える対応を臨機応変に行なったり、今回の緊急事態再発令に合わせてオンラインに切り替えることを通じて何とか対応をすることが出来ており、コロナ禍における、人と人が出会うことが出来ない「不」や、思い通りに動くことが出来ない「不」など、今の状況の中で起こる「不」を何とか補う事が出来たと思います。

オンラインは万能ではない

そんな中で数カ月前から気になる事があり、光風流の皆さんに警鐘を鳴らしていることがあります。
それは「オンラインは万能ではない」という事です。

オンラインに慣れてくると、移動時間が不要だったり荷物の持ち運びが不要だったりしますので、とても便利を感じます。
しかしながら会議におけるオンラインは、その人の発する熱量とかを感じにくいですし、人と人が触れ合う事によって生まれる化学変化や関係の深まりというようなものはどうしても薄くなってしまいます。
また講習会におけるオンラインでは、受講生さんが生けられた作品の手直しを手を触れて出来るのと言葉だけでお伝えしないといけないのとでは、まるっきり伝わり方や内容の濃さが違うので、リアルで開催することが出来ないから出来ないよりはオンラインであっても開催できるだけましか。。。のレベルであるのは否めません。

まだまだ今のレベルでは、リアルに置き換わるものではないと私は感じています。

リアルでの開催を模索しないのは単なる逃げであり、そこからは学びもノウハウも何も生み出すことは出来ません

オンラインに慣れてくると、移動時間が不要だとか道具などの準備が不要とかってことで、リアルで開催する事が可能な状況なのに、ついついオンラインに軸足を置きがちになってきたりします。
しかしこれは、コロナ禍がひと段落した時代に生き残れなくなってしまう自滅行為でしかありません。
だってコロナと共に生きてゆくにはこの環境の中で出来る事を行ない自らを成長させてゆかないと、後々自分が困るようになるだけなのですから。

光風流では新型コロナウイルスの感染防止に対するガイドラインを設けています。
手指消毒やマスクの着用や検温というようなことはもちろんの事、その他にたとえば、光風流の皆さんが支部や流派の主催で集まる場合には使用する部屋の定員の1/2までになるように会場を選定する事や、会議や講習会では必ずマイクなどの音響設備を使用する事など定めています。

そんなガイドラインを遵守しようと思うと、会場の選定や音響設備の手配などこれまでに無かった手間やお金が必要になってきます。
なのでオンラインで色んな事を開催するようにしておいたら、こういう事柄を行なわなくてもよくなりますので楽っちゃ楽ですよね。しかしながらそれは、これからの未来に向けて今しなければならない事を先送りにしているだけになりますし、そんな事からはハッキリ言って生き残るために必要な力は身につかないのです。

緊急事態宣言の延長がほぼ確実な今こそ、コロナ禍エピソード2に向けて準備をするときです

緊急事態宣言が延長されることがほぼ確実な状況になった今こそ、今後に向けての準備を行なう好機だと私は思っています。
緊急事態宣言が解除された後には、色々な事が大きく変化してゆく新しい時代の幕が開くのです。いうなれば「コロナ禍エピソード2」が始まります。

という事でここからは光風流の関係各位への業務連絡です。
(笑)

業務連絡その1
光風流の本部役員各位と支部長各位は、緊急事態宣言が解除になった後にスタートダッシュを切ることが出来るように、色々な状況を想定しその状況ごとに出来るであろう打ち手を検討しておいてくださいます様にお願いいたします。
業務連絡その2
○東支部と○脇支部は、緊急事態宣言が解除されたら、支部講習会と役員会をコロナ感染防止のガイドラインに従ってリアルで開催する事ができるように準備を行ない完了しておいてくださいねぇ~。
ついでの業務連絡
先日の業務連絡(副音声の映画を体験)はしていただいていますでしょうか。いけばな展で行なっている動画での作品解説ヒントになりますので、もしまだの様でしたら体験しておいていただけたら助かります。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。