兵庫県立農業大学校は知識や技術を学んで頭でっかちになるのではなく、人の一番大切なことを学べる学校です

こんばんは。内藤正風です。

ふと気が付いたらこんな時間。今日も充実の一日でした。
しないといけない事も出来たし、しなくてもいい事も出来たし、しないといけない事で出来ていないこともあるし。。。(笑)
ええ、まあいつも通りの1日ってことですね。

入学式のお花の生け込みに行ってきました

そんな今日は、兵庫県立農業大学の入学式のお花の生け込みから始まりました。

たぶん世の中的には、今日が始業式、そして明日は入学式のピークなのかなと思います。
私どもの地元、兵庫県加西市にある農業大学校も明日が入学式になり、今年もお花のご依頼をいただき朝から生け込みに行ってきました。

入学式会場の舞台を彩るお花と、本館っていうのかな?その建物の玄関を彩るお花の2つを、愚息の副家元と生けてきました。

わたしは玄関花を生けてきたのですが、やっぱり玄関っていうだけあって人通りも多く、通りかかられる職員の皆さんは「これなんて花ですか?」とか、「必要なものあったら持ってきますよ~」とかお声がけ下さったり、なんとなく人の気配を感じて振り返ったら後ろでご覧になられていたりで、かなり楽しかったです。
入学式会場の舞台花を生けているときには人なんてほとんど通られないので、同じお花を生けていても全然空気感が違うんですよね。

どんな感じで生けていたのかは、動画でお楽しみくださいね。
30秒くらいの早送り動画です。

兵庫県立農業大学では、凄いな~といつも感心します

この農業大学校の玄関でお花を生けているときにいつも感心するのは、生徒さん方が後ろを通られていくときに必ず「こんにちは!」と挨拶をしていかれることです。
たしかに挨拶をされるだけなら、特に珍しい事でもないかもしれません。高校とかでも特に体育会系の生徒さんならシッカリ挨拶をされますから。

なぜ私がすごいな~!と思うのかというと、私はお花を生けているのですから背中を向けて作業をしています。そんな私の後ろを通られているのに「こんにちは!」と大きな声であいさつをしていかれるのです。それも1人2人ではありません。通られる生徒さん全員がです。

頭でっかちになるのではなく、人の一番大切なことを学べる学校

この兵庫県立農業大学校では、単に農業について勉強するだけではなく、こういう人間の根本的な部分も学ばれているんだな~というのがすごく伝わってくるのです。

先月に卒業式のお花を生けに行った時にも、食堂で見かけたこの張り紙の本当に素晴らしいなぁと思いました。

 

農業というと軽く扱われてしまう方もおられるかもしれません。しかし私は農業こそ国の礎であるし根幹をなすべきものだと思います。
だって人間食べなきゃ死んじゃうし、衣食住が足りてもお花を愛でるというゆとりを無くしては心が死んじゃうのですから。

頭でっかちになるのではなく人の一番大切なことを学べる学校、こういう学校がもっともっと増えてくれたらいいなぁと思った1日でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。