正月三が日に飾るお花の伝承からみえてくる、そもそもお正月は女性を労わる期間だと言うこと。
こんにちは。内藤正風です。
昨日までグダグダ生活していましたが、今日からチョットだけ社会復帰します。って言っても夕刻からのスケジュールなので朝はゆっくり寝ましたし、まあグダグダ生活がグダ生活になった程度ですけれどね(笑)
そんなこんなでバスで移動しながらのブログです。
いけばなでは正月三が日のお花が決っています
さて”いけばな”では正月三が日のお花はこんな風にしたらいいよーって言われています。
それは正月1日は”松”、2日は”竹”、3日は”梅”を生けて飾る様になっています。
よく正月には松を生けるとか飾るって言われていますが、いけばな的にはじつはこれ正月1日のお花だったんですねー。
なぜこんな風に定められているかというと、お正月は”お正月休み”ではなく”お正月”という大切な「行事」を行う節目なんです。何の行事かというとその年の年神様をお迎えするために必要な事をするということです。
ちなみに年神様と言うのは特定の神様や宗教宗派を指すものではなく、そのお家が1年間幸せに過ごせるためにお世話になる先祖代々や地域の氏神様や台所の神様やトイレの神様と言うようなモノの総称なのです。
ですのでお正月は広い意味で言う神事ということが出来ると思います。
正月とはそのお家で行う一番大切な神事です
神事には祭主が必要ですよね。すなわちそれがその家の主人と言うことになり、お正月の間は全ての事をその家の主人が行っていたのです。
正月の始まりの鏡餅を供えている三宝を頂くのも主人が取り仕切ります。正月一番最初の食事の雑煮も主人が取り仕切りますので、深夜にその年1番目の水を汲みに行くのも主人ですし、お雑煮を作るのも主人です。
3日とろろ(地域によっては2日もあるそうです)も主人が作ります。もちろん先に書いたお正月のお花も、主人が毎日生け直しをします。
年末には寝る時間もないほど手間暇かけておせち料理を作ってくれた奥様や主婦には、正月三が日の間はほとんど何もすることなく、主人がすべてを取り仕切っていくというのがお正月の古来からのあり方なのです。
古来日本では女性を大切にする文化で歴史を積み重ねています
古来の日本の男と聞くと亭主関白の様に思われがちですが、実はエラそうにしているのではなくものすごく女性を大切にしていたという事が、昔からの事をしっかりと紐解き本質を学ぶと見えてくると思います。
他にも例を挙げるならば、江戸時代にあった大奥も男性の力の及ばぬ特別区となっていたというのも、まさにそう言う事です。夜這いも男性が女性の部屋を訪れますが、決定権は女性にあり、NO!と言われたら帰らなければならないという絶対的なルールがそこにはあったのです。
男性が偉そうにすると言うことと、男性が男性らしく女性が女性らしくするということは全く違う事だと思います。ようするに役割分担ですよね。
だって男性は出産することは出来ません。男性は子供に乳を与える事も出来ません(哺乳瓶でならばあげられますが(笑))。この点を見ただけでも私達男性は女性に敬意をはらい大切にしないといけないということが解ると思います。
そう思って考えるとお正月ってある意味では、男性が女性に奉仕する期間なのかもしれないですね。世の男性諸氏お互いに頑張りましょう!!!
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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